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好対照をなす家、2軒。前編。
家を建てる。

一世一代の大事業ですよね。労力的にも金銭的にも。
わたしは仕事柄いろんな住宅を見てきていますが(過去にはつくってもきていますが)、まだ自分の住む家を建てたことはありません。

三芳村のセカンドハウスはご承知のとおり「古家あり」の物件だったため、その古家にずうずうしくも転がり込んで住み着いてしまっている状態。すっごい気楽。農家って別に、住むヒトのセンスとかが色濃く反映されているもんじゃなくて、「あー隣りの牛飼いのだれべえさんの家も同じだー」という間取りであり、昔からの典型的な農家の住まい方がそこにはあるので、その枠にすぽっとハマってしまえばいい。
これがけっこうハマり心地がよくて、別に手を加えたくなるようなところはありません。なんか問題があったりしても(寒いだの暑いだのカビだの音だの)「昔この家にいたヒトたちも、まわりのヒトたちも、きっとみんなこういう中で過ごしていたんだなあ・・・」と歴史に身を添わせるような安らかさがあって、ストレスがないんです。

でも、いずれこの家が朽ち果ててしまったり、あるいは土砂で潰れてしまったり(最近の豪雨はすごいからね)、あるいは他の何か必然性が出てきた時は、新築せざるをえない。
自分で設計するんですよね。って?
よく言われますが、しないよー多分。
理由はいろいろありますが、それはまたいずれ。


話はかわって、今回は、南房総に最近建てられた住宅のうち、実際に内覧してみた2つの家をご紹介しようかと思います。

今回はひとつめ。雑誌の表紙なども飾った、けっこう有名な住宅です。

「海がよく見えて、気持ちがよくて、ワクワクするような家にしたいなあ」
と思うヒトはたくさんいると思いますが、それがそのまんま実現されたらどうなるか?!
こちら、ひとつの解を示しています。
海辺に建つセカンドハウス。
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わお!まるで南の島のヴィラみたい!
海に向いた側がぜんぶ窓。大きな木製サッシュがリゾート感を煽る煽る。
家というか、洞穴というかんじです。外から見ているだけで「ああここに入りたいなあ!」という衝動に駆られるのはきっとそのせいでしょう。
目の前に海が広がっていて、洞穴の中からその雄大な風景を眺めるなんて、ちょっと考えても最高のシチュエーションのひとつではないでしょうか。

なにより、掘り出した土器のようなテクスチャが目に心地いい。
絢爛豪華とは対極にあるデザインですが、立地といい広い敷地に対するぽつりとした立ち姿といい微妙な素材感といい、「ぜいたく~ぅ」という印象が強いです。
いいなあ、こんな海近の物件、わたしには手が届かないわ。
ほんと、ステキなおうちでした。

で、終わらないのがすごいところ。
・・・あれ?
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屋根の上になんだか、もやもやしたものが見えますね。
しかも・・・
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上にヒトがいる!
こりゃあ上ってみるしかないでしょう。
(注:これは雑誌の取材に同伴した時のことですので、もちろんオーナーの許可は得て上っております。この家を見かけたからって突然上ったりしないでね。)
家の脇にくっついているはしごをのぼると・・・
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うわあ~
屋根の上が、コスモス畑だ~(ちなみにこれ、11月の写真です。)
いちめんのコスモス いちめんのコスモス いちめんのコスモス 
ス~テ~キ~・・・
海風にそよぐコスモスに囲まれて海を見るなんて、わたしの脳みそでは想定し得ないシチュエーション。なによこれ!夢の中?なんて陳腐な驚き方しかできません。
はっきり言って、わたしたちの三芳の家と交換してくれるというなら、喜んで交換します。
ここなら草刈りだって、ぜんぜん楽そうだし。

って、わたしってばこの美しきコスモス畑見てすぐに「半年後にはここにも雑草が生えだすよなあ、そしたらセイタカアワダチソウ畑とかに変わるよなあ、そしたら刈払い機を屋根の上にのっけて刈ることになるよなあ。どうすんだろ」と想像してしまった・・・
でもホントにどうするんだろ。植生なんてすぐ変わっちゃうし、ほどなく望んでいないつよーい雑草がめらめら生えてくると思うんだけど。

ま、何を言っても負け惜しみにしか聞こえないのは承知の助。
せいぜいオーナーの方とお友達になって、夏にお邪魔させてもらいたいなという矮小な夢を持つのが関の山であります。(なんなら屋根の上の草刈りお手伝いしてもいいです。)


この家は、土とセメントを混ぜてつくった「地層の家」という作品です。設計者は、若手建築家の中村拓志氏。数年前に銀座のランバンなどを設計して一躍有名になった若手の☆です。五感に忠実であり、なおかつキャッチーな空間作りがうまいお方。
この家も、「そうそう、この洞穴感、このスコッと抜けた空気感、草のヒヨヒヨ感、なんかイイカンジの要素がぜんぶ盛り合わせになったかんじだな~。おまけに屋根にのぼれちゃうしコスモス畑が広がってるし意外性もたっぷりでもう、おなかいっぱーい!」と見どころ満載です。

しかも、この建築があることによって海岸のバリューもあがってしまうようなブランド感がある。
今んところこの家のまわりだけにリゾートの空気が漂っていて、周辺はけっこうまったり鄙びているんですが、南房総の海辺にこういう建築がぼこぼこ建ちはじめたら、相当雰囲気変わるだろうなあ・・・
(今の鄙びた感じが、わたしはけっこう好きだけどね。)


というわけでまずは、建築作品としては「派手」と言える、メディア映えする家をご紹介してみました。紹介といっても、あくまで個人的な感想ですのであしからず。
次回は、その真逆をいく作品をとりあげてみますので、乞うご期待!
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by babamiori | 2009-01-29 23:21 | 建築について
みーーーーっけ!
「ママあったーっ」

すーごいニイニ!もう見つけたの?
どこにあったの?!
「斜面の下の、水仙の生えてるそばだよ。ほら去年もとったところ」

・・・ぱっと突き出したニイニの手の中には、今年初めて見つけた春が、入っていました。
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ふんわり、ふきのとう。

「日陰にあるんだよな。じめじめしたとこ」
得意そうにそう言うニイニは、続けてもうひとつ見つけました。
「ほらここにも!」
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ほんとだあ・・・
枯れ草色の冬の地面に、赤ちゃんの柔肌のように繊細で瑞々しい芽が顔を出しています。
内側から光を発しているかのような透きとおった色。
ふきのとうの芽って、どうしてこんなに神々しく見えるのでしょう。

「葉っぱの根本をよく見てごらんよ、
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ちいさーいのが出てるよ」
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「踏まないでポチン、ほらそこ、
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おっきいのがあるよ!」
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ポチンはニイニがみつけたふきのとうをおもちゃのざるに入れ、数を数えています。
「1、2、3、4・・・ぜんぶで15こあったよ-」
みんなで探して、15こぽっち。
でもどんどん出てくるのはこれからです。
「去年いっぱい生えてるとこ見つけておいたんだ、ぜったいたくさんあるはずだからちょっと探しに行ってくる!」
こどもたちはどうやらあてがあるらしく、畑の下まで探しに行ってしまいました・・・
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夜、この初物を天ぷらにしました。(なんと、揚げたのは夫!!)
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ふきのとうって、他のどんな野菜にも感じない凝縮した命の味がするんだよね。
ほろ苦く、甘く、頭の中が黄緑色になるような味。
本当においしかったです。ああ日本人でよかった・・・

目を瞑って口の中に残る青い余韻に浸るわたしに、夫がケラケラと言いました。
「これってさあ、おいしくていいけどさあ、つまりさあ、雑草の先駆けだよね」
・・・なんて興ざめな台詞だろう。

でも誰がなんと言ったって、春はもうそこまで来ています。うちの畑にも。
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草刈りやだなとかいろいろ思ってたけど、こうやってうわあっと風景に色味が出てくるのを目の当たりにすると、やっぱり春って最高だなと思えるものです。
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by babamiori | 2009-01-27 00:29 | 週末の出来事
方向音痴でもサイクリングを楽しんでよろしいでしょうか。
前回の続きです。

顔ほどの大きさのビンゴバーガーを食して、おまけにみよし村の牛乳を使って作ったソフトクリームまで食べたわたし。しょっぱいものの次には甘いものが食べたくなってしまうという衝動をとめることはできない。せっかく暖まった体を芯から冷やした後、いよいよ復路サイクリングに出発です。

「ちょっと、あなたの着てるそのダウン、あったかそうだから貸して」
「別にいいけど、漕いでると暑くなるぞ」
「寒いと楽しくなくなるんだもん。わたしの体で冬に暑くなることはないわよ」
「体は冷たくはならないって。それより、ちゃんとアレ持ってきた?」
「とーぜん」
いそいそとバッグから取り出したのは、農作業用の豚皮手袋!
分厚くブカブカしていてフィット感がなく見た目が著しく悪いことをのぞけば、こんなに暖かいものはありません。草刈り、野焼き、農作業の友です。べつに自転車乗るとき使ったって問題ないでしょ。スタイル度外視。
(ちなみに、夫は「オレはコレでいいや」と納屋から軍手持ってきてはめて出発してました。昔は相当オシャレなヒトだったんだけどな、いつからこんなふうになっちゃったんだろう。彼は何かを捨ててしまったのだろうか、わたしと同じで。)


豚皮手袋をはめ、ダウンを着れば、寒さなんてちっとも怖くない。準備完了です。
「おっしゃ、ママのあとをついておいでニイニ!車道は危ないから、全部田んぼの中の道を通っていこう!」
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走り出してすぐにうウットリ。自転車ってやつは本当に気持ちがいい・・・
風を受けて進む感覚、地面をすべる感覚がたまりません。

日頃の行いがいいせいか、漕ぎ出してほどなくするとさーっと雲が切れ、日が差してきてました。景色も日に照らされて突然くっきりと鮮やかに目に飛び込んできます。
「あ~きもち~。サイコ~~~」
大きな声で独り言を言う爽快さ。田んぼの真ん中なら誰も振り返りやしない。まわりにヒトがいないって素晴らしいわ!!

自転車歴は長いわたしですが、そういえばこんな田舎道を自転車で走ったことは、生まれてからいちどもありません。わたしにとって自転車とは、歩くヒトを避け、車を避けながら縫うように走るものでした。
サイクリングって、田舎の風景の中を走る方が圧倒的に気持ちがよいんだ!と、初めて気がつきました。歩くのでもなく、ドライブでもない、自転車の速度というのは、里山の空気を吸い込むのに本当に適した速度なんです。
田畑をのぞきながら土手の花の色を目にとめることもできるし、牛舎に近づき横切り通り過ぎる時の匂いのグラデーションも楽しいし、うねうね道に沿ってたつ民家の風情に心を躍らせる感じも、前にある小さな山がずんずん近づいてくる感じも、まっすぐ続く道をついーっととばす感じもたまらない!

自転車を漕いで過ごした若かりしあの時代を思い出し、ちょっぴり感傷的になったりして。

「シュガシュガヤ~ヤ~プ~チ~シュ~♪」

なぜYAYAを歌う?わたし。
どうもハマりすぎていて気恥ずかしいけど、口をついて出てきたのでまあとにかく気持ちよく歌うことに。

「プレジャプレジャラ~ラ~ブ~レ~ブ~♪」

本人は青春の甘酸っぱさに浸っているつもりでも、わたしはもはや恋する女子高生ではない。歌もあまりに古い。端から見ればただの懐メロ女。
でもかまやしないわ。誰も見てないんだもん。

「忘られぬ~日々よ~~~♪」


・・・って、なんか忘れてないか?
頭の中に自分が主役のプロモーションビデオが流れていたせいで現実が遠のいてしまっていました。そういえばついてくるはずの息子がいたはずだが、どうしたかな?

慌てて振り返ると、ニイニははるーか遠く畦道の後ろの後ろの後ろの方にテンっと小さく見えるくらい、遅れてついてきています。
あぶないあぶない、うっかりニイニを置き去りにするところだった。でもここ起伏ゼロ。ニイニはなぜこんなに遅い?

「ニイニー、大丈夫ーーー!?」
ニイニはきこきこきこきことゆっくりこちらに近づきながら、なんか叫んでいます。
「ママー、横っ腹が痛いんだけどーー」
ちょっぴり顔をゆがめ、イテテとお腹を押さえて走るニイニ。
「横っ腹ってどっちがわ?」
「ひだり」
ああなんだ。盲腸ではないや。
巨大なビンゴバーガー食べてすぐ動いて脇腹が痛くなったなんてやっぱりお間抜けです。まあでも本人のせいじゃないし、ちょっとかわいそうなのでゆっくり走ることに。しかも焦らせてはなんだからとわたしがニイニのあとをついていくことにしてあげました。


ニイニの速度に合わせてゆっくり漕いでいると、顔に当たる風が半減し、加えてそれまでの運動が効いてきて、急に体温が上昇。

黒のダウン、暑い!
もこもこも動きにくくてすごくうっとおしい!
ジーンズの下に履いてきたスパッツも、きもちわるーい!

豚皮の手袋だけはわりと違和感ないのですが(そういえば刈り払い機の持ち手って自転車のハンドルと似てるな)全体的に身につけているものが邪魔臭く感じてきました。
もっと軽くて暖かくって、汗が乾きやすい服の方がいいなあ。
あの、かっこよく自転車乗ってる人たちが着てるサイクリング専用ウェアって、やっぱり動きやすいのかしら?寒すぎたり暑すぎたりしないのかしら?
・・・こうやってヒトは服装や道具に凝っていくのでしょう。「何着てたってかまわないぜ!」と無頼を気取っているわたしも何となくその気持ちが分かったりして。


ニイニに発破かけながら走り続け、気がつけば田んぼの横には平久里川が流れていました。我が家のすぐそばを流れるこの川に沿って走れば、方向音痴なわたしでも迷わず家に着けるはず。そもそもよく知った地域だしね。
ニイニも「痛いのなおってきたー」と叫びながらそれなりに快調に飛ばしています。
息子とのツーリングっていうのも、いいもんです。(走行中撮った唯一の写真。)
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ほどなく三芳の平野地帯が終わり、少し山坂が出てきました。
わたしは野良仕事と長年にわたる子供の抱っこで足腰が鍛えられているので特に苦しいことはないのですが、ニイニが、ここにきて漕ぐのが一段と遅くなりました。本当にもう、卒倒しそうに遅い。
「これが、坂?」と気がつかないくらいの上り坂でも、必ずぐぐっと遅れて後ろに遠のいてしまうんです。(もちろんいつの間にかわたしとニイニは前後入れ替わってました。)

そこへ、夫から電話がかかってきました。
「今どこ?遅いけど、大丈夫か?ポチンが心配してるよ」
「ああ、だいじょうぶ。ニイニが遅いのよ」
「ハハハそうだろう。まあ、気をつけてな」
時計を見ていませんでしたが、出発してからすでに40分くらい経過していたようです。こりゃ遅いわ。心配されても無理はない。

「ママまってよー」
ニイニは相変わらずちんたらちんたら。本人は額に汗して必死こいてるんですがとにかく遅々として進みません。小学校ではタフな方だと聞いてたけど、小学校2年生ってこの程度なのかね。
思うようにとばせないサイクリングというのは、背中のあたりにイライラが溜まって本当に疲れるものだということを、みなさんご存じでしょうか。

「それよりママー、どっち曲がるのー?」
「ええーー、右」
民家の間を抜けて右に曲がると、予想に反してボツっと行き止まりになっています。
おっかしいなあ、こっちに行くと抜けられると思ったのになあ。
「あーごめん。Uターンしよう」
「えー、しっかりしてよお」
突然、形勢が不利になるわたし。車道を嫌って田畑の中を走っていったのですが、うまくルートがとれずに行ったり来たり。
「ここは左に曲がるよ!・・・あ、また行き止まりだ」
川はどこだ?川は。頼りにしていた川が見えないぞ。
「ええとええとここは右、かなあ・・・」
「だからママとだと不安だったんだよ。パパなら絶対迷わないのに」
そうか、ニイニはニイニでわたしと一緒に走るのが不安だったんだ。
息子の気持ちを初めて知って苦笑しながらも、余裕がどんどんなくなってきます。とにかくよく分からないぞ、道が。

「あれ?ニイニ、ここ見覚えある?」
「ない」
「えー、間違った。へんなとこ来ちゃった。おかしいなー」

ついに県道に出てみました。県道ならいつもいつも通っているから場所が分かるはず。
それなのに、なぜか道沿いに、見たことのない美容院がある。
あれ~、こんな酒屋あったっけ?
こんな立派な家もあったっけ?

電柱を見ても民家を見てもどこにも住所を示すものが書いていないし、第一道に歩行者がいないのが心細いんです。以前、地元の方が「東京のヒトはよく歩きますよね-。こっちでは、移動はみんな車だからね。歩くことってめったにないんですよ」と言っていたのを思い出します。
ほんとうに、誰も、歩いていないのです。

「ニイニ、戻ろう。分かるところまで」
後ろから「なんでだよう。疲れたのにい」とぶーたれているニイニの言葉を聞き流し、来た道を戻るという屈辱の選択をすることに。

たいして遠くまで来ているわけではないのに、慣れない道だとけっこう焦るものです。
実は今とんでもない方向に向かって走っていたらどうしようとか、うろうろしているうちにニイニのスタミナが切れたらいよいよ帰るのが遅くなるぞとか。そしたらマメがお腹すいて家でギャーギャー泣き出すかもしれない、とか。

ろくでもない想像をしながらとにかく見覚えのある風景にあたるまでと走り続けていると、上の方に青いものがチラリとみえたような・・・

「あ!道標出てる!」

なんとわたしは、県道で行けばただ1カ所だけ選ばねばならない曲がり角を反対に曲がってしまったらしく、気づかず進めば増間ダムに出てしまっていたであろうことが判明。どこかで間違ったのでしょうが、どう間違ったかもよく分からない。
おかしーなー、いつも通ってるのに。
「でもよかったニイニ、あとは家までまっしぐらだよ」
明るい声でフォローするも、
「・・・」
疲れて返事もろくにしないニイニ。

やっと我が家のある集落に着く頃、夫からまた電話が。
「まだか?1時間以上たつんだけど」
後ろでポチンが叫んでいるのが聞こえます。
「ママー、どこー?しんぱーい」

あー、やっと家が見えた!
テンのように小さく、赤いバギーが見えます。高台の畑の上に、夫とポチンとマメがいる!
むこうからもわたしたちが見えたようです。
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家にいても心配が高じてポチンが泣いちゃうので、外でずっと立って待っていたんだって。
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ニイニを見捨てて先に我が家のアプローチまで到着したわたしに、ポチンは「ママぁー!」とかけよってきました。
道の駅から帰ってきただけなのに、なんだか感動の再会。
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「ポチン!」
この勢いじゃ抱きついてくるだろうなと笑顔で待ち構えるも、ポチンはそのままわたしをスルーしてニイニの方へ。
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いつも喧嘩ばっかりしているのにね。

結局、5キロを1時間20分かけて帰ってきたのでありました。
何のことはない、間抜けなのはニイニではなくてわたしでありました。たとえニイニが間抜けだとしても、それはわたしの遺伝でありましょう。
帰った時には、汗びっしょり。半分以上が無駄汗。

それでも自転車はいいもんだという感触はしっかり残りました。というか、自転車に乗る生活をまた始めたいという意欲が沸いてきました。
いつもわたしたちは車で移動するけど、車窓からの景色を見てその土地を知った気になるなんて間違っていたなあ。中吊り広告を見て「読んだよ」と言っているも等しい。2年間三芳にいても自分の家のまわりのこと以外はなーんにも知らないんだなあ、と自分の行動の奥行きのなさを実感した次第です。
とはいえ、わたしはこれからまだ何年も、コブコブコブ付き人生がつづきます。クロスバイクを乗り回せるようになるのはいつのことやら。

いっそかわりに、5人乗りのタンデム自転車でも入手するかね。
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by babamiori | 2009-01-21 21:45 | 週末の出来事
厳寒サイクリングの前に巨大ハンバーガーで腹ごなし。
結婚前までは、自転車は生活の必須アイテムでした。

学校が遠方にあった中学や高校の時は駅まででしたが、大学は実家から自転車で通っていました。もちろん自転車にもこだわりがあり、コルナゴのクロスバイク乗ってました。とかだったらオサレだけど、かの有名な石橋さんちのママチャリのカゴに設計課題の模型を積んでひーこら漕いでました。

子供を産むまで立派なペーパードライバーだったわたし。(ニイニ出産後、アメリカの砂漠を植物探訪キャラバンするためにペーパードライバー講習に行く羽目に。)当時は手軽な移動手段が自転車しかなかったから仕方なかったともいえますが、徹夜明けのまだ薄暗い街を自転車で走る時の、疲れ切った体と冴えすぎた頭に冷たい風が沁みる感覚や、好きな曲を口ずさみながらすいすいと裏道を走る開放感はたまらないものでした。
今では重い鉄のかたまりに子供3人を乗せて走ることにすっかり慣れてしまいましたが、あの時のようなフットワークの軽さはもうありません。

あーあ、また自転車乗りたいなあ~
なんてつぶやくと、自転車フェチの友人がパンフ片手にやってきて、これがカッコイイあれが一流とバイクブランドをどんどこ教えてくれるのですが、「どうせわたしなんざ前後にチャイルドシート付きのママチャリが関の山よ」と拗ねてそっぽむいてました。
(それに、その値段出すなら今のわたしは軽トラかハンマーナイフが欲しい。)

わたしの願いはね、もっと素朴なの。
三芳の畦道を、とばしたいだけ。

去年、ニイニと夫が三芳で自転車を購入し、ハラボテのわたしとポチンを置き去りにしてどこへでもすいすい出かけていくのを見て、くっそ~!なぜわたしのお腹は大きいんだ~!と地団駄踏んで待っていたんです。
出産したら絶対、子供も夫も置き去りにして三芳中を乗り回してやる!
三芳なんかじゃ物足りないぞ、館山にだって行ってやる!!

・・・と貧弱なの夢を掲げて息巻いていたのですが、わたしったらそんなことすっかり忘れてしまい、気がつけばマメ産んで半年もたっていました。そりゃあサイクリングは魅力的ですが、産んでしまえば自転車熱なんて吹っ飛ぶくらいマメに首ったけで、「ベイベ~ママはマメちゃんとずうっといっしょよ~」とマインドがすっかり変わっちゃって。

それが、この間夫が思い出したように「晴れてるし、ニイニと道の駅までサイクリングっていうのもいいなあ」とつぶやいたのをきっかけに自転車熱が再燃。「お!?自転車?わたしも乗りたい!」と挙手すると、「じゃあ、車で道の駅まで来てくれれば、帰りは自転車交代するよ。お昼はビンゴね」と即決。
イエーイ!ひっさびさのサイクリングだ~!

ちなみに、我が家は山の上にあります。
行きは全体的に下りが多く、帰りはヒイヒイ上ることになる。
夫は楽な往路をとってウハウハでしたが、わたしは脚力と持久力には自信があるのでそういうセコいことには左右されません。ひ弱なじいさんに往路を譲って、わたしは復路担当。
というわけで先にニイニと夫を送り出し、わたしはポチンとマメを連れて車で後発することに。

ニイニは夫と共に「んじゃ!」と威勢よく飛び出しました。
が、なぜか5分後に、一人でふらふら戻ってきました。
「どした?」
「パパが、これじゃ、ダメ、だって・・・」
と息を切らして足下を指さすニイニ。
・・・ゴム長靴履いてるわ。
「ちょっとニイニ、レンコンでも抜きに行く気?早くスニーカーに履き替えていってらっしゃい!」
「うんー。またいってきまーす」
間抜けなニイニのお尻をひっぱたいて送り出すと、ポチンが玄関に突っ立って背中を見送りながら「ニイニ、しんぱーい」と、ぽつり。ポチンはニイニがあまりにもいつも間抜けなので、親以上に兄を心配する子に育ってしまっているんです。
「ニイニ、車にひかれて死なないかな-。ニイニって信号見ないよ」
「大丈夫よパパが一緒だから。三芳には信号ないし。でもママもちょっと心配だから、早く行ってビンゴで待っててあげよっか」


ところで「ビンゴ」とは、三芳村の道の駅にあるハンバーガーショップのことです。
房総を暴走する革ジャン着たバイカーたちが好んで立ち寄る、三芳村らしからぬアメリカンテイストのお店。(わたしたちが行くちょっと前には、サイクリングレースかなんかの人たちが押し寄せてごったがえしていました。)
別にハンバーガーに飢えるような生活をしているわけではないので(館山にはマックもあるし。っていうか東京はマックだらけだし。)しょっちゅう行きたいわけではないのですが、たまーにとっても食べたくなる。

こんなお店です。
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紅白の格子模様の屋根が若干アメリカンな意匠ですが、別にどうってことないといえばない。
でもこれが、田んぼに囲まれた道の駅にたってると、さんま定食の中にガスパッチョが置かれているくらいの違和感はあって、よーく目立つんです。景観の中でもワクワク感は出ています。
バイカー達がなぜここを目指すのか、何となく分かるな。ツーリングの途中で食べたいのは、道の駅で売られているおこわやお赤飯というよりも(これはこれでかなり美味しいんだけどね)スタンドで売られているハンバーガーとコーラって感じなんでしょうね。


ポチンとマメとわたしは「お腹すいたねー」「もう30分たつけどまだかなー」「しんぱーい」とビンゴの前で自転車組を待っていました。たかだか5キロを、自転車で30分以上かけるって、どういうことだろう?
あまりに寒いので道の駅に併設された足湯に入って待っていると、田んぼの真ん中に通る畦道をついーっと走りながら夫が戻ってきました。ニイニはどこだ?
「さみ~。ニイニがとってもゆっくりなんだよ~。腹減った~」
見ると、遙か彼方からニイニがすごくゆっくり、自転車が倒れないギリギリの遅さの調査でもしているかのようにゆっくりと、やってきました。
「疲れた~。寒くて足の感覚がないよう。ヒィ~~~」
いやあお疲れさんニイニ。
労いながら、イヤな予感がよぎるわたし。
この速度のニイニと併走するって、ひょっとしたらすごく大変なことなんじゃないだろうか?


ともあれ無事に帰ってきたニイニと夫に「何にする?」と聞くと、もちろんニイニはこのビンゴバーガー。夫は「和牛ビーフカツサンド」なるものをオーダーしてました。

そうそう、ビンゴバーガーって、初めて見るとちょっと驚きます。
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って書いてあるのは、あながち誇大広告ではない。こんなかんじ。
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隣に置いたケータイが10㎝でマックのハンバーガーの直径と同じだから、「うわ、でか!」と思わず笑っちゃうくらの大きさではあるんです。(大食いのあの方には足りなかったようですが。)
味はけっこう美味しい。オニオンがちょっと辛くて、それから何となくガーリックの風味もします。あと、添え物のポテトが細切りで絶妙の塩加減で、これはかなりイケます。
この日はなぜかついてなかったんだけど、ロリポップとピーナッツチョコがおまけでくっついてくる時もあり。あ、ちゃんと細部までアメリカンな演出だわ、と笑えます。

夫の頼んだカツサンドは、メニューに「レアー限定」とありましたが、確かに赤い!
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お肉がちょっと堅めだけど、マスタードがきいていてなかなかグーとのことでした。

これらは道の駅のイートインコーナーで暖をとりながら食べたのですが、食べているものはアメリカンでも見える景色はまさにニッポンカントリー。
(奥に見える田んぼの真ん中を突っ切って2人はここに到着しました。)
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うう・・・、寒そう。
だいたい今は1月。風切って気持ちいい季節にはちょっと早すぎたかなあ。
動くとすぐにホットになれる夫は「漕いでりゃ暖まるよ」とこともなげに言うのですが、わたしはスキーに行くとグローブの中に自分の手の冷気がたまるほど体が冷えやすいタイプ。しかも今日は曇天で、さっきは小雨も降っていたぞ。
そしてパートナーはトロトロ走りのニイニ・・・

夢にまで見たサイクリングなのに、なんだか条件が悪いなあ・・・

腹ごなし後の待望のサイクリングについては、次回ということで。
(2回に分けるほどの内容じゃないんだけど。)
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by babamiori | 2009-01-19 13:15 | 週末の出来事
マメの、セカンドハウスライフ。
みんな畑にいっちゃった。

つまんないなー。

ぽぽちゃーん、遊ぼうよー。
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こっちきてよー。

・・・あ。
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・・・もう永遠に手の届かないぽぽちゃん。
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by babamiori | 2009-01-16 15:43 | 週末の出来事
冬だって、宝の山。
朝。
7時の音楽が外で鳴っている。
ほっぺたがきーんと冷たい。鼻筋が凍る。
電気毛布がなかったらたぶん家族5人並んで固く凍り、マグロの競り状態だろう。

隣りのマメの手が布団から出ている。
その手でおっぱいをまさぐってくる。

ち、ちべたぁーーーっ!!!

マメ、手がグーのままアイスになっている・・・

外気温2度、家の中の気温も2度。
こんなに寒かったらバナナで釘が打てるんじゃないか?
誰か頼むから隣りの部屋に行ってコタツの電源入れてきてください。
どうかどうかお願いします。100万円あげるから電源入れてきて。
そうじゃないとわたしこの部屋に西日の入る午後2時まで起きませんからね。
ええ起きませんとも!
っていうか、やば、ト、トイレ行きたい・・・誰かポータブルトイレを・・・


冬だけは、南房総という名前を呪いたくなります。
東京よりぜんぜん寒いじゃないか!ここに永住したら冬は絶対東京に避寒してやる!

それでもまあ、ひとたび日がのぼると、日中はけっこう暖かかったりするから不思議です。寒がりのわたしは朝はジーンズの下にスパッツはいて、フリースの下にセーター着て上にもこもこ上着を羽織ってだるま状態なのですが、昼間はTシャツとフリース1枚で汗ばむほど。

しかも、この季節けっこういろいろ収穫物があるんです。
まずは、自慢のみかん。
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すごいでしょう。なーんにも世話してないのに、たわわに実るんです。
今年は特に実の味が濃くて、糖度も高いし酸味もしっかりあってとてもおいしかったです。去年はイマイチぼけた味だったので、年によってこんなに味が違うのかと驚きました。
これらの実は、高枝切り鋏でがんばって全部とります。首が痛くなってもこらえて全部切る。
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「あとでとればいいや」と放置しておくと、次来たときこんな惨状を目の当たりにすることに。
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食べ散らかすんじゃない!ママはこんな態度許しませんよ!
と叱咤したいところだが、犯人はハクビシン。(うちの屋根裏に入った輩と同一犯の可能性大。)
おいしいものは、人間と動物が取り合って食べるのです。

あとは暖かい気候を生かしてつくったキウイ。
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えらいなあ、今年もちゃんと食べられる大きさになりました。といってもペットショップで売られている子ハムスター程度の大きさにしかならないけど。まあ何にも手をかけていないから文句言う筋合いではないな。
木で熟したキウイは甘くてとてもおいしいです。とろ~り。
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道の駅にもキウイ売ってますが、やっぱりうちのと同じくらいどれも小ぶりでした。

食べられるものもいいけど、わたしがこの季節に一番うれしいのは、これ。
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今、我が家は水仙が花盛り。
他の草木が全部枯れて茶色っぽい風景の中で、この花だけは美しく咲き誇っています。うちのアプローチや斜面には水仙がたくさん咲いていて、胸がきゅんとするほどよい匂いをふりまいています。・・・ああ、これって卒業式の匂いだわ。だから胸がきゅんとするのね。
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帰る日には必ずたくさん切って持って帰ります。家に飾ると、2部屋むこうからでも香るほど。冬だからこそ、この強烈な春の匂いは心に沁みるのかもしれません。

もうひとつ。
先週はこんなだったのに。
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今回見たら、こんなにきれいに咲いていたよ。
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5月になると実を結んで、また梅酒と梅干しを漬ける季節が巡ってきます。
「もうちょっとだよ、そこまで来てるよ」と春の予兆にわくわくするこの季節。春の到来の早い南房総は、これからゴールデンウィークまでが旬です。
(住む者達は「あと2ヶ月で草伸びはじめるぞ-。げ~」と今から指折り数えて恐怖する日々)
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by babamiori | 2009-01-14 16:14 | 週末の出来事
お餅を食べる門には福来たる。
ふつう、お餅って1回に何個食べるものなんでしょうね。

わたしはだいたい小さい頃から、磯辺にしても、お雑煮にしても、2つ。
お餅ってやつはそれくらい食べれば充分だと思っていました。
でも、うちでは今年、お餅の摂取量が半端じゃなかったな。

「お餅焼くけど食べる人~」
「はーい」「はーい」「はーい」「はーいはーい」「はいはいはいはいはーい」
「はいは1回でいいって。いくつ~」
「オレ3つ、あやっぱ4つ」「オレは6つ」「じゃあわたし5つ」「わたしも5つ」「オレも…5つ」
「じゃーとりあえず20個焼くよ-。追加はそのあとで」

って食べ過ぎでしょうか?

だいたい今年の我が家のおもちは、ひとつの大きさがサトウの切り餅でいうところの約2個分。なぜならば、夫がお餅を切る際「オレはいつも1個が小さくて不満なんだ」と言い訳しながら省力化を正当化したせい。1個平均150g。
ちなみにおもちって100gあたり235キロカロリー。
・・・かけ算は精神衛生に悪いのでいたしません。結果はウエストに聞け!!

そもそもお餅が好きな家族ではありましたが、今年こどもたちが激しくおもちを食べていたのは、年末に三芳村イチの腕利き大工、村上建築工房の村上さんの工房で行われたお餅つき大会に参加したせいでもあります。
誘ってくださった村上さんの奥さんの一言が、わたしの心を強く揺さぶったのです。
「ほら、うち大工さんがお餅つきしてくれたりするでしょ?普段背が高くてかっこいいヒトが、お餅つきもかっこいいとは限りらないんですよ。むしろ、腰が低く据わった年配のヒトの方が、こういう時には様になるんです」。
どれどれ!
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普段息のあった仕事をしている仲間だからか、合いの手も絶妙。体格のいいヒトが持つと、大きな杵が小さく見える。つく音も低く力がこもっており、さすが迫力があります。
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外の釜で炊いた餅米をどさっと臼にあけ、「あち~!」と言いながらついて作るお餅は、臼の中で湯気をあげながらぶりんっ、ぶりんっと揺れ、艶めかしいそのテクスチャーにみんなの目が釘付けに。
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いいね~。男の色気は餅つきの腰つきで分かるね。
ところでこの立派な臼はどうしたんですか?村上さん。
「ふつう、臼は木の直径の大きさいっぱいで作るから木の芯が入るけど、これは割れの入りやすい木の芯を外して作った臼なんですよ。つまり、この臼の直径の2倍はある大きな木から切り出したもの。いいでしょ」
へ~!で、村上さんが作ったの?
「いや、ヤフオクで落札したんだよ。フフ」
・・・相変わらずおちゃめな魅力が炸裂している親方であります。

こどもたちも、順番にぺったんぺったんさせてもらいました。
まずはニイニ。
「おっしゃー!」
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と、気合いの割にはへっぴり腰でした。
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次はポチン。
「ぺた。よろ・・・」
あまりに非力なので、村上さんが介添えしてくれました。
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力仕事は苦手だけど、こっちは楽しかったようです。ごろごろごろごろ。
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男の子たちはキレイだか汚いんだかわからない手で、まるまるまるまる。
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そしてその場で、手作りのあんこやきなこ、大根おろしなんかをつけてぱくり。
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こんな食べ方が一番おいしいんだよね。わたしは、キムチをくるっとはさんで食べてみましたが、キムチの酸味と汁気がお餅に絡んで、たまらなくおいしかったです。

その間に、おもちはどんどんどんどんできあがって並んでいきます。
(並べている台が材木なのがカッコいい!)
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おもちだけではなく、なんとタラバガニやサザエなんかも脇で焼いてる!
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「こうして毎年、年末の1日だけは、思いっきり盛大にやるの。どんどん食べてね」
いいなあ、こういう緩急のある生活って。
手間暇かけてお餅をついて、みんなで青空の下食べて、1年の終わりよければすべてよしって感じで、来年のこの日までまたがんばろう!って、思えるもんなあ。

職人さんたちの晴れやかな笑顔を見ていると、この寒くて閉じこもりがちな冬に1年の節目の時期を持ってきて盛りたてた先人の知恵に頭が下がると同時に、そんな暦に合った生活をしている村上さんたちがとてもステキに見えました。
そういう精神って、村上さんの作品にも現れているような気もするし。


そんなわけで、いただいて帰った伸し餅1枚は、家族で一両日中にぺろり。
他にもご近所からいただいたお餅が何枚もあったのですが、それも松の内までにぜんぶ食べ終わってしまいました。焼くとつきたてみたいにふうわりのびるのは、きっと餅粉でつくった既成餅じゃなくてもち米を杵でついたおもちだからでしょう。
毎日食べても、ぜんぜん飽きなかったな。今でも食べたいほどだ。
(おまけに授乳中だからか、それほど太んなかったし。んふ。)

あー、それでもわたしは、いつも反省が心に残る。
自分で餅をつくでもなし、餅米を育てるでもなし、うーん。
こんなつまみ食いばかりではいかんなあ。自分でも何かせにゃ。

というわけで、次回は、ちょっと主体的に皆さんにお話できることをもって参上しまーす。
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by babamiori | 2009-01-10 16:42 | 食べ物のこと
初日の出を見ない人間は愚かだ!(斯く言う私も初めて見た)
30うん年生きてきて生まれて初めて見る初日の出は、日本で一番早く日の出が見られる(富士山の次だけど)という、天津小湊の海岸にて!
だってせっかく房総にいるんだもーん!

と一瞬勢い込んだのですが、どちらからともなく、うにゃむにゃと、苦労を回避する発言が。

「海岸からの日の出は見たいけどさ」
「べつに、日本一早くなくても、な」
「わたしはぜーんぜんかまわないけどね」
「オレもぜーんぜんこだわらない」
「第一、そんな初日の出のブランドスポットなんて混んじゃって大変じゃない?」
「混むよ!混む混む。そしたら4時台には出発か?ありえねー」
「そもそも去年まで見たことなかったんだから、見ようと思うだけでも進歩じゃない?」
「んじゃ近場で、千倉の海岸ってのはどう?車とめられるし」
「あーもー上等博覧会よ。いやあ海が近くて楽だねここは」

初日の出を見ようと決めたわりに、中途半端に志の低いわたしたち。
「まあ、房総半島の東側にいれば、日本の中じゃけっこう早くのぼってくるわよ」とか言いながら、千倉の「潮風王国」という道の駅のある海岸で見ることに決定しました。

とってもゆる~い、2009年の幕開けです。
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水平線に薄くかかった雲からの御来光は、本当に美しかった・・・寒い寒い中で突っ立って、何十分も待って見た甲斐がありました。
生まれてこのかた、元旦といえば大晦日の夜更かしを理由に遅くまでガーガー寝ていたわたし。もったいないことをしてたなあ。今までの態度を猛省すべし。

それにしても、日本人って初日の出が好きなのね。
老いも若きも、真面目なじじばばもヤンキーも、ひとりもんも家族連れも、みーんな朝からわざわざ海岸にやってきて、見るんだなあ・・・
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熱心な面々は、こうやって岩の上で。
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うちのこどもたちは、初日の出なるものに興味津々。遅くまで紅白を見ていたのに4時半には起き出し、6時前に海に着くとさっそくコンビニであったかい缶しること缶ポタージュを買い、30分以上寒さに耐えながら水平線を見つめていました。
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この後ポチンは「ママー足が冷たくて痛い~~~」と半べそになり、鼻の頭はトナカイ級の赤さになり、御来光の際には身体的苦痛がマックスに。
「初日の出、きれいねえ。ほらポチン、手を合わせてお祈りしないと」とそそのかすと、「早くおうちに帰ってホイップるができますようにぃ」と泣きながらお願いしていました。

その間、マメは車中でぬくぬく、すやすや・・・
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ところで、今年は三芳村での年越しに夫の父を招きました。
彼は毎年のように初日の出をカメラにおさめている御来光写真のプロ。それでも水平線からの初日の出は初めてということで、めちゃめちゃ立派な一眼レフのカメラを手に房総半島の果てまで来てくれました。ニイニは、特別にこのカメラで日の出を撮らせてもらうことに。
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前日の大晦日、彼は大っ嫌いな紅白歌合戦をわたしたちと一緒に長々と見る羽目に。(テレビの前にあるコタツが唯一の暖房だからそこに居ざるを得ないのよね。)
金ピカ演歌歌手や全部同じ顔をした若いアーチスト集団を横目で見ながらずーっとご立腹で「演歌はもっとも嫌いだ!」「本当に日本人はくだらん!」と頭から湯気出してました。でも翌日、まだ暗い国道128号が初日の出を見にきた多くの車で渋滞しているのを目にすると「本当に日本人ってやつは初日の出が好きなんだからな!・・・まあ、オレもそーゆう日本人ってことだな。へっへっへ」と笑っておられました。

そうそう、初日の出だってくだらないっていえばくだらない。でも、ありがたいって思えばこんなにありがたく見えるものはありません。
「すんごいきれいだね~」「海に放射線状の光の筋が見えるね~」「でも朝日って意外に赤くないな」「そんなことないよちゃんと赤いじゃん」「惜しむらくは、雲がなければいいのにな」「いや雲あるほうが光ってきれいだよ。いちいち文句言わないでよ」「それより寒いよう!」「おなかすいたよう!」「チョコたべたーい!」「待ってなさいもうちょっとで車に戻るから!みんな文句ばっかいうとこの1年ろくなことがないわよ!」などとわいわい見る初日の出は、間違いなく心に残るものになったわけで、ま、それが一番。ということであります。


・・・2009年も、愛の溢れる1年になりますよう。
何はなくとも、愛さえあればすべては乗り越えられるのさ。(いやホントに。)
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by babamiori | 2009-01-04 14:58 | 南房総のこと



ひょんなことから、南房総に8700坪の土地を手に入れてしまいました。平日は都心で建築ライター・コーディネーターとして働き、週末は南房総で野良仕事。ちょっとムリして始めてみた二重生活ですが、気付けば主客転倒で、どっちがメインの住まいかわからなくなっています。田舎暮らしの衝撃と感動、苦悩と快感をそのまま綴ります。 ニイニ中3、ポチン5年、マメ1年。

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