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里山デザインワークショップを食らう!
あー5月おわっちゃう。
でも、すでに5月分の燃料は使い果たしてしまった感あり。
公私ともども行事盛りだくさんで、再読しよう手に取った「怒りの葡萄」も1章しか読めてない。

そんな5月の最終行事は、5月26日~27日の2日にわたり行われた、南房総リパブリック主宰の「第2回里山デザインワークショップ」。
里山で農を楽しむための事業と拠点を抱き合わせで提案する、という学生向けのワークショップです。
(ワークショップ趣旨はコチラ http://mb-republic.com/activities.html#sdesign)

第2回といいながら、実質的にはすでに4回目。
参加学生は総勢20人ほど。(学生でない年増が数名いますが便宜的に繰り下げて呼ばせていただきます)
A、B、Cの3グループに振り分けられた建築の学生と農学部地域環境計画の学生たちが、互いの得意を生かしあい案を練り上げていく中途段階で、今回はお泊りワークショップということで、自らの里山体験を深め、里山の活用法やその拠点づくりの案を一気に詰めていくという、極めて重要な回でありました。
若さも手伝って、食べる間も寝る間も惜しんで一心不乱にスタディを重ねるハードな合宿になるはず!

・・・でしたが、彼らには、もうひとつ、重大なミッションが課せられることに。
それは、「食事はグループごとに自炊」というもの。

だってあなた、コンビニもスーパーも気軽に行けない、自然豊かな場所ですもの。
建築に詳しかろうが、デッサンがうまかろうが、弁がたとうが、ここでは「生きるために自分を食わせられるか?」の手腕がまず問われるワケ。
お勉強あるからママがお食事つくるわね、という甘ったれたことは許されず、「一食くらい抜いても死なないだろう」というオトナの言葉に押されて下手でもなんでも作らねばならない状況に。

そしたらまーホントに個人差グループ差が歴然。

まず1日目の昼食。
「わたしたち、竹飯盒でお米たいて、あと流しそうめんもやります!」と息巻いていたにもかかわらず結局持参した市販嗜好食品+大騒ぎして焼いたサバ+むいた八朔という意味不明な結果になったグループ。
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手堅く手際良く、キャンプ用品で料理した焼きそばで空腹を満たすグループ。
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彩り栄養面など考慮されたトマトパスタでスタイリッシュにきめるグループ。
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と、個性ある結果になった次第。

(以上は、わたしは実際は見ていません。日中はこどもたちの小学校の運動会で東京にいたので。
写真はメンバーの山代さんのものです)

そして夜は近くの公民館を宿替わりとし、調理室にてカレーづくり。
基本はおいしそうな匂いが漂っているのですが「しょっぱすぎ・・・」とつぶやく男子の声がきこえたり、炊飯器の前で仁王立ちして「もう1じかんたつのに炊けない・・・」とのこわばった声がきこえたり、イノシシ肉を捌く男子をぐるっと囲み実質的な手伝いはせず励ましのエールを送るだけの女子たちという姿があったり、興味深い光景が散見されました。わはは。

カレーの出来栄えは上々で(そのわりに写真がない笑)、しかもお酒のおつまみには、キンメ・タチウオ・ヒラメ・アジという新鮮白身魚の刺身盛り合わせがドーン!と届き、
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さらに驚いたのは、某N田さんより差し入れされた黒アワビに赤アワビどっさり!
そしてでっかいサザエどっさり!!!
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もう、泣きそうなくらい美味しかった・・・!!
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その後にレクチャーを控えている講師陣も、「プリン体摂取量がヤバイ」とかいいながらアワビの肝に恍惚(笑)

しかしながらそこで飲んだくれて終わらず、レクチャーでは「明日の講評時には、実施可能な事業計画を伴う空間を提示するように!」と学生たちに檄が飛びました。
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2日目は、ぐっと気を引き締めていよいよグループワークが佳境に。
デッキでやってるとのどかに見えますが^^
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裏山の竹を切って原寸大のモックアップをつくったり、アイディアをまとめるために無言でスケッチブックに向かっていたり、地元の農家でもある本間さんに地域の様子をインタビューしたりと、熱っぽい空気が流れていました。
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そして午後、「千葉大の岡部研のみなさんと岡部明子先生が館山から聴講に訪れる」という連絡が入り、そこで一気に緊張感が増し、ばたばたとまとめに入る学生たち。ひっちゃかめっちゃかだった空間も一気に片付き、仏壇の前にはパワポ用スクリーンが垂れる(笑)。
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3グループのまとめは、それぞれ興味深いものでした。
中間講評ということで、まだ内容は詳しく触れませんが、ちらりとキーワードに触れると

Aグループ:「たべるを働く、たべるを遊ぶ」というコンセプトで、学生の里山サークルをつくり継続的に活動。
Bグループ:徴兵制ならぬ「徴農制」を南房総市に導入+里山を冠婚葬祭の舞台に仕立てる。その両者を連動させ事業化。
Cグループ:「里ガール」というムーブメントを巻き起こす。観光や遊びに加え、実際に里山に手を加える活動をする。

・・・なるへそ。いろいろアイディアあるね。

さてでは、これを「誰が」「どのように」仕掛けて運営していくのか?

今回のワークショップは学校の授業で出される課題とは毛色が違い、実現可能案があれば実際に事業化したり空間として立ち上げることを考えているため、夢想で終わるのではなくリアリティの高い案を出してもらいたい、と、講師の方たちより厳しい意見が出されました。
また、具体案になると突然ふわふわとしたイメージが羅列することになることを「冷たい姿勢」という表現で指摘した講師もいました。小さな実感だっていい。自分たちのリアリティから離れないことが強さとなる、という話に、学生たちは静かに耳を傾けていました。

この講評を受け、6月23日には、最終講評が行われます。
あと1か月弱。
みなさんどんな方向性で詰めあげてくるか。
とてもとても楽しみだし、ゲスト講評者をお願いした地元の農家さんたちに、どんな意見をいただけるのかも(緊張だけど)楽しみです。


・・・さて、ここからは、今回、参加した学生たちと接する中で個人的に感じたことなど。

ひとつは、里山の魅力を、実感レベルで伝える難しさです。

実感とは、言葉で伝えるものではなく、本人たちの中に自ずと残るもの。
だから、たくさんのことを実感してもらいたいと思ったけれど、やっぱり1泊2日で伝わることはとても限定的。

限られた時間の中で、「自然豊かなところに生きる素晴らしさ」や「その環境を維持する大変さ」や「それでもなお維持したいと思うほどの圧倒的な魅力」を、どうやって伝えればいいのか結局分からぬままでした。

商品なら手にとることでそのクオリティが伝えられるし、建築も外から見たり中から見たりすればその意匠や空間性はかなりの部分は伝わります。
でも、里山の価値を伝えるのには、圧倒的に時間がかかる。
体験時間の長さが、理解の深度に比例すると言ってもいい。
1年を通じての生活のなかでの、喜びや、苦悩、発見、苦悩は単なる苦悩にあらず喜びに通じるということなど、伝えたくても伝えきれないことが、たくさんある。

「草刈りが大変」っていうのは、クレームじゃなくて実感なのだということ。それでも草の伸びるところに住み、大変でも草を刈り、だからこそ春の山菜が味わえて、ずっと草刈りがんばったからこそ山菜が格別美味しく感じるということ。
「夏になると虫がいっぱい」なのは気持ち悪いと言いたいのではなく、それらと共にいることで人間なんて動物のひとつなんだと感じられ、それが心の解放にもつながるということ。
「民家の冬は寒い」っていうのは暖房代がかかるとかガマンが苦痛というだけでなく、冬の寒さがすごいから春の到来がこんなにも心躍るということ。
「畑仕事は疲れる」けれど、自分がつくった野菜はどんだけ美味しいか、嬉しいか分かるともう後戻りはできず、簡単に手に入ることによって食べるという物語が貧しくなることにも気づいてしまうということ。

そんな、ひとことでは表せない、理屈もない、ホントに実感レベルのこと、でもそれがすべての原動力である強烈な力をもった実感であることを、めいっぱい伝えたかったけど、それは語って伝わるものではない。分かってはいても、無力感を感じずにはいられませんでした。


一方で、1泊2日の中でも「里山の魅力が分かりました!」「もっと知りたいと意欲が出てきました!」とまっすぐに伝えてくれる学生たちを見て、本当に嬉しかった。
その嬉しさ、安堵感は、今までにないくらい大きなものでした。

というのも、知らず知らずのうちにわたしは、「里山いいね!」と外側から紹介する立場ではなく、もっと内側の、身内的な立場に立つようになり、自ずと外からの評価を気にし、必要以上に気構えるようになっていたからです。

楽しいだけでも、気持ちいいだけでもなく、実にいろんなハプニングや苦労も織り込まれている週末里山生活を5巡半してみると、里山をシンプルに広報宣伝することができない心持になり、「あたしのぜんぶを知った上で、それでも愛してくれるの?」と相手に詰め寄るしつこく重たい女性のようになっていった気がします。

・・・いや、本質は分かってもらいたい。

でもね、すぐに分かってもらうのは、無理なんだよね。
自分だって時間をかけて少しずつ今の生活にのめりこんでいったワケで、いっぺんに何もかも分かるワケがないし、時間をかけずに知ったことはそれだけ早く薄らいでいくもので、拙速に伝えるのはむしろマイナスなんだよね。

で、初めて来たヒトも2度目のヒトも、心地よさや大変さを第一印象なりに受け止め、その上でおべっかでもなんでもなく(たぶん笑)、楽しかったね~と笑ってくれていたのを見て、あわてなくても大丈夫じゃないか?と、気付きました。

最初はちょっとカワイイというだけで好きになって、性格もけっこういいじゃん?ともっと好きになって、でもずっと一緒にいる中で、嫉妬深いとか時間にルーズとかいろいろ欠点も分かってきてうんざりもしてきて、それでも一緒に重ねた月日のなかでかけがえのないものになっていく。
そんな経緯でもいいじゃん?って。

いや、動機だって不純でいいかもしれない。
まさかとは思いますが、ワークショップで寝食を共にする中でなにやらよいコトがあるかもと密かに期待して参加した学生がいたとしてもいい。
今回芽吹いた愛が育ち、ふたりの共通点は「里山への興味」。
そうして月日が過ぎ、こどもが生まれ、平日は東京でせっせと働いて週末になると南房総で子育てをするようになればなおよろしい!


・・・えー。
ともかく。

「ここ気持ちいいね」とか「また来たい」という気持ちを持ってくれた学生たちの、その心を大事にしたいと思いました。
自分の故郷でも居住地でもない場所に興味を持ち、関わり続ける中で情がわいてくる。
そんな場所が多ければ多いほど、豊かな人生になるかもね。
南房総が、今回来てくれたみんなの「大事な場所」のひとつになってくれれば、嬉しいな。
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そして最後に。
申し遅れましたが、5月といえば、とうとう「南房総リパブリック」が法人化し、「NPO法人南房総リパブリック」となりました!
これもひとえにご支持くださっているみなさまのお力添えのお蔭でございます。(とつぜん選挙演説っぽい)

さらに、もとはといえばこのブログからはじまった活動なのにブログは最近お粗末じゃん?としばしばのご指摘があり、その点につきましては陳謝いたします。
これからもどうぞお見限りなきよう~~~!

☆法人になった証拠写真。
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(千葉県知事の名前が・・・芸名だと知った瞬間でした)
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by babamiori | 2012-05-29 17:29 | 週末の出来事
代官山朝市に出店しまーす!ということと、ラッキョウのこと。
みなさま、ゴールデンウィークはいかがお過ごしでしょうか?
わたしたちはといえば、ボロは着てても心は錦、家にいても心はボラボラ島のコテージです。

あー、地味だ!!
今年はなんて地味なんだ!!!
きのうの一大イベントはラッキョウの皮むきだぜ。
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こどもたちががんばってくれたよ。
「目にしみるよーう」と文句たらたらだったけど。
小さな手で、小さなラッキョウを「つるん!」と剥いていく。
最初は要領を得ず、シールを剥がすように剥いていたんだけれど、実は簡単に「つるん!」と押し出すように剥けることに気付きました。5分の4ほど剥いてからね。


膨大な時間を使って、剥いたラッキョウは目が点な量。
すくなっ
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いやー。
食べ物をつくるって、ホントすごいことだと思う。
このラッキョウを畑に植えたのは去年の秋。
(てかその頃は、エシャロットとして食べようと思ってたんだけどね)
それから草むしり肥料やり草むしり肥料やり草むしりと繰り返し、えっちらおっちら5月まで育て、こないだやっと収穫し(収穫したらやたら量が多いのでラッキョウってことにしたんだけどね)、泥を落としてこまごまこまごま皮を剥き、漬け汁と入れて、ふ~~~~。

桃屋のラッキョウ、いくらで売ってる?
いくらでもないでしょ。
あの安さ、信じられないね。
これだけのヒトの手がかかっているのに、ぽんと買えば100円玉ちゃりんちゃりんちゃりん、だけよ。

って、何が言いたいかって、ラッキョウづくりが大変だからコストが見合わないということじゃない。

やっぱり、食べ物は、食べるまでの過程が大事よということ。
瓶でちゃりんと買ってしまえば、ただそれだけのもの。
でも、苗から育てたラッキョウは、漬かるまでの時間もワクワクだし、食べたときの感動ったるや悶絶もの。(たぶんね)
食べるって、そのぜーんぶの過程そのものなんだよね、ホントは。

昔はわたしは、野菜なんてスーパーで買えるのになぜ畑で苦労して育てるのか、その価値がまるで分からなかった。合理的じゃなさすぎるって。
育てたものを食べるから美味しい、って単なる思い込みでしょ?って。

でも、その頃の自分に「ばーかじゃない?」と言いたいです(笑)
美味しいと感じるかどうかは、思い込みでいいの。主観の問題だからね。
むしろ、食べているものができる過程を知らないってことが、どんなに「食べること」をつまらなくしているか、ということが言いたい。
葉がひよひよと伸びてきたときの嬉しさ。
根っこがもこっと太ってきたときの感動。
いよいよ収穫で、「ぼそっ」と抜けたときの感触のきもちよさ!

これぜーんぶパスして、食べられる状態を購入するんだもんなあ。
楽で、安い。
でもやっぱり、安いだけの価値しかないのかもと思う。
あー、もったいなーい!


・・・以上、ゴールデンウィークを家で過ごす価値について検証おわり。


さてみなさん。
ここでひとつ、お知らせがあります。

わたしと同じかそれ以上、東京で暇してる方もいらっしゃるはず。
5月6日なんて連休の最終日でやることないしーにちようびは寝てようびーという方。

代官山蔦屋へ、いらっしゃいませんか?
NPO南房総リパブリックが運営する洗足カフェが「代官山朝市」に出店いたします。

単なる出店といえば出店なのですが、この1カ月わたしたちは、実に真剣に「食べること」について考えました。

そもそもこのNPOにメンバーが集まったきっかけは、南房総の里山で摘んだ野草や採れたての野菜を、その場で食べた感動からでした。まさに、命を食べる実感でした。
「食べものって、すごい!」と、いいオトナが心から感動しました。

その感動をどうにか、代官山に来てくださった方々にも味わってもらいたい・・・わたしたちは、そのことにこだわりつづけています。

手間暇かけてつくった珠玉の食材も、お店に並んでしまえばただの商品。
そう思われても仕方ありません。わたしも買う時はいつも、いちいち商品の背後のスト―リーまで考えないもんな。
でもわたしたちは、それだけで終わらせるのはどうしても納得がいかず、みなさんに世界一おいしい朝ごはんをふるまうことにしました。(某店の「世界一おいしい朝食」に対抗しているわけではありません。うちが出すのは‘朝ごはん’です)
来ていただいた方と、一緒に朝ごはんを食べながらお話できれば嬉しいです。
朝市での一期一会を、大事にできればと思っています。

みなさまのお越しを、お待ちしています!

ちなみに、新鮮野菜の他、洗足カフェの名物シェフのフルタヨウコさんが目下、こーんなおいしいものたちを着々と準備中です。
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by babamiori | 2012-05-04 11:15 | 食べ物のこと



ひょんなことから、南房総に8700坪の土地を手に入れてしまいました。平日は都心で建築ライター・コーディネーターとして働き、週末は南房総で野良仕事。ちょっとムリして始めてみた二重生活ですが、気付けば主客転倒で、どっちがメインの住まいかわからなくなっています。田舎暮らしの衝撃と感動、苦悩と快感をそのまま綴ります。 ニイニ中3、ポチン5年、マメ1年。

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