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ビワ、キジ、タケ、ササ、アワビジン
ここのところ、雨、曇、雨、曇、の大行進が延々と続いております。

手前勝手を承知で言いますと、平日はね、いいんです。室内で仕事だし。
でもねえ、週末だけはダメ。
梅雨とか関係ない。
「梅雨の晴れ間」は土日じゃなくちゃ。

もう草刈りしないと限界だし。
畑も草ぼーぼーだし。
晴れなきゃやばいんだって!

西から天気が下り坂?
そんなもん下るな!!

いいから晴れろ!!


・・・と、天気予報の画面に向かって叫ぶも虚しく、、先週末も、雨か水分たっぷりの曇。

いつもだったらぶーぶー文句をいいながらも「雨じゃなーつまんないしなー」と東京でふて寝を決め込むのですが、今週末は、迷った末にやっこらさと腰をあげ、湿度100%の空気中を泳いで南房総へと向かいました。
目的は、3つ。


1つめは、毎年ハクビシンに先を越されて地団駄を踏む羽目に陥っていたコレを獲る。
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イエ~~~イ!
未盗!!

キウィ、ミカン、ウメ、クリ、ユズ、カワノと他の果樹は惜しみなく季節の恵みをもたらしてくれる中、唯一ありつけなかったビワ。

梅雨に入って青い実が膨らんでくると、「次は食べられるね」と家族で楽しみにするのですが(袋がけさえしたことがあります)、翌週見るとつるんつるんのゼロ個になっているというフシギな果実でございました。
5年目にしてようやく、人間サマの勝ちです。

いやあ、感慨ひとしおです。
今まで橙色に熟したところすら見たことなかったもんなー。

大型ハシゴ+高枝切りバサミを使い、見上げすぎて首が痛くなるほど上の方に生えているやつを収穫。
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遠目で見るとツヤツヤのビワも、切り落としてみるとあばたや鳥のついばんだ跡や、虫食いだらけ。。鳥もどれかひとつを集中して食べてくれればいいのに、熟れている実の上部をやたらと食い散らかしていてお行儀が悪いぞ。
これじゃ一生懸命獲っても、10個のうち2個くらいしか食べられない。

と、クオリティを気にすることもなく「ビワちょーだーい!」「ビワくれ!」「びばー」と下で待ちわびていたこどもたちは、食べられる部分を探して食らいつきます。
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「おいしい~!」

ビワってほんとにおいしい!!!
売っているものより酸味が強いけれど、それがまたやけに美味しく感じます。
ビワの汁は服についたら茶色くなってとれないから垂らしなさんな、と言ったって聞きやしないで、欠食児童のようにむさぼり食うこどもたち。

中には、こんなに完成度の高い実も。
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うつくし~~~キセキ的。
お店に売ってるものがいかに丹精されて育ったものか、ホントわかる。


よく見ると近所の家にもビワの木はたくさん植わっていて、たわわに実をつけているのですが、けっこうみんな放置しているんですよね。わたしなんか「ビワ=高級」という頭があるので、「あの~獲らないんですか?」と言いたくなります。
房州はビワの生産地の北端と言われていますが、そういえば温暖化のためか、東京の家の近くの緑道にもビワの木があり、この時期実をつけています。一度、ニイニをけしかけて虫捕り網で獲ろうとしましたが「ママやめようよ、恥ずかしいよ、うちのじゃないし」と、なんとニイニに諭されて断念。
食べられるものは収穫して食べようよねえ、東京だってどこだって。


さて、目的の2つめ。
それはもちろん、我が家の存亡にかかわることです。
この状態を、もう1週間放置しておけるか?
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なんていういやがらせ。
こんなの道じゃない。

チョコは好きだが、「たけのこの里」の現実はコレだ。

まだ柔らかく、刈り払い機のシャフトを傷めることなくシュイーンッ!シュイーンッ!と軽々切り捌いていくことができるからいいけれど、ちょっと放っておくと、いよいよとんでもないことになります。
ちなみに↓の写真は、今回刈り残した笹。。
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きっと来週はもう、手遅れ的に、笹笹笹笹さささささささささササササササササ・・・・
ぐへぇ。

ま、今は、妊婦じゃないし、草刈りに使える丈夫な身体があることに感謝してすこしの晴れ間も惜しんで刈るんだわね。
道なら道らしく、ヒトが通れるように。
山は針山にならぬよう。



さて、3つめの目的ですが。

こないだから、わたしの頭の中は、ブッシュの中のエッグのことでいっぱい。

もちろん、三芳の家に到着するなり、確認に行きましたよ。
足音をしのばせて、ブッシュに近寄る。
もう、祈るような気分でね。
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いないかなー

いないかなー

そーっとそーっと、草をかきわけて、どうなってるか確認しようとしたら、
あっっっ、、、

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え?

いた?

いたいたいた・・・!

親キジ、帰ってきてた・・・!!!

高鳴る胸をおさえ、地面に這いつくばって中の様子を覗いてみたら、奧のほうであの懐かしい、魚のように感情のないまん丸の目で、つーーーとこちらを見る親キジと目があいました。

やっ、ばっ、いっ・・・

ごめんね・・・

2度も驚かせることなんてできない。
わたしは全神経を静かに去ることに集中させ、そこから離れました。

「やっほ~~~!!!キジいたよ~~~~!!!」

わたしは興奮を抑えきれずに小躍りしながらこどもたちにそう伝え、1人1回ずつ遠巻きにしっぽの存在の確認をさせました。

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「わぁ・・・い・た・ね☆」
「戻ってきたんだ・・・!」
「こないだ放置して帰る時、ホント最悪な気分だったもんなあ!やっと安心したよー」
「今、卵温めてるのかなあ。それとももう、雛が生まれてるのかなあ」
「孫の顔が見たいよー」
「あなたキジ生んでないでしょ」

と、大興奮でもりあがったわたしたち。

いちど逃げた親キジは帰ってこないというのが通説だとしたら、戻ってきた親キジの勇気をたたえるべきです。草刈り機がウィーーーーン!!とすごい音でうなりながら目の前まで近づいてきた恐怖の場所に、再び戻ってきて、卵を温め続けている勇気に。

もう、そこには立ち入らないからね。
どうか無事に、雛を生んで欲しい。
一時期卵のもとを去った時間があったとすれば、その間に卵が冷えてしまっている可能性もあるという考えが頭をよぎりましたが、今はとにかく、再びの奇跡によって雛を目にすることができますようにと、祈るばかりです。

・・・そんな最中、うちの下の畑で作業していた、お隣さんから声がかかりました。
「おいー、キジの卵はいらないかいー?12個もあるんだけどー」

・・・草刈りしてたら、急に親キジがばたばたと飛び去ったらしい。。

「かわいそうなことしたよなあ。出てっちまってよう、あの茅の藪に突っ込んでった」

はぁぁぁ~
うちも同じでしたけどぉ~~

自分が直面した事態に一喜一憂しているけど、こんなこと、そこかしこでいっくらでもあるんだろうなあ。。。このへんではカエルの卵くらいの価値だったりな。

にしても、草刈りと、キジ親子の保護、両立する道はないものかねえ。
「そこ、いらっしゃる?」「おじゃまかしら?」と声かけたら、「ここはパスで」「今とりこみちゅうだよ」と返事くらいしてくれりゃあねえ。



【追記】
なんだかこっぱずかしいのですが、「安房美人」というサイトで紹介されました。
年齢制限があるとしたら無理ですっ
独身でもありませんっ
と確認したところ、どちらも特に制限はないとのことで^^;

梅雨の晴れ間に遠路足を運んでいただき(うねうねした農道で迷わせてしまってスミマセン)、素敵な写真をとってくださったMCStudioの皆川さんに感謝です。
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by babamiori | 2011-06-21 14:51 | 南房総のこと
あなたは、だれ?
となりの畑で、、
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頭も隠さず尻も隠さずのこのこ歩いているのは、、
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まさかきーちゃんかい?


・・・わかんないな。
こんなだったもんな。

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「あなたはもしや・・・育ての親の!?」
って駆け寄って抱きついてくれる甲斐性も、ないしね^^;
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by babamiori | 2011-06-17 14:55 | 生き物について
クリスマスプレゼント。
サンタさんはなぜ、ママにプレゼントを持ってきてくれないんだろう?
悪いけどママ、あなたたちよりもプレゼントもらうに値する働きをしてると思うんだけど。

とぼやくと、マメが「えーママかわいしょー。マメちゃんとこにはくるんだけどねー」と自慢。保育園で自分のマークがねずみなことから、とことんねずみラブなマメ。サンタにももちろん、ねずみをオーダー。ホントに持ってくるのかいなサンタ。

ポチンはママに対し「来るわけないじゃん、オトナはじぶんで買えるんだから。でもわたしこないだ保育園でサンタさん見たよ。そりじゃなくて気球に乗ってきて、保育園にプレゼント置いて帰るところだったのをみんなで見たんだもん!赤いズボンと帽子が空に見えたから追いかけたんだけど、空にどんどんのぼっていって、最後にぴかっと光って消えちゃったんだよ!そしたらカラスがサンタさんの服を食べようとしたらしくって、赤い布をくわえて飛んでたんだよ」
・・・壮大な話だ。作話とは思えない。ポチンははじめ、小さくたたんだ折り紙の中に「たまごっちあいでぃーがほしいです」と書いてサンタにお願いしていたけど、誰から仕込まれたのか「目が悪くなるからだめだって~」とのことで「おりけしをください」にかきなおしていました。
オリケシね・・・電子レンジでチンするだけでオリジナルの消しゴムがつくれるっていう、ね。

そしてニイニは「ママ、ずうずうしいよ」。うるせいや!しかもニイニが欲しいのは海水魚を飼育する120㎝水槽だってよ、それ、この家のどこに置くんかいな。だいたい野球チームに入りたいなら9本もある水槽を半分以下に減らすこと!そうじゃなきゃ世話も野球もじゃ無理だろ!とパパに言われていたはずなのに、なぜ増やそうとする??サンタが聞き入れるかは謎。

そんなこんなで今年もばたばたと、笑いだけでなく涙あり喧嘩あり血も涙も汗もありの泥臭い生活を営んでまいりましたが、なんだかんだ言って健やかにサンタを待つこどもたちを見ながら、ああわたしの宝物はこれだなあと、納得。
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そうそう、この子たちにもささやかながら、クリスマスプレゼントを用意しなきゃ。

いつもより上等で鮮やかで生き生きしたごちそうを。
ちょっと早いけど、年越しそばのつもりで召し上がれ。

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この子たちはどうだろう?
「毎年この時期になると、ネコの手も借りたいのにってみんなにぶーぶー言われてますが、あなたたちはあなたたちなりにやることがあり、日々を精一杯こなしているのだよね?」

・・・なんにょこと?
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・・・かんけーにゃーーーーーい。
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・・・生きることをなめてる。
極上の猫缶、プレゼントしようかと思ったけど、再考。

そして、わたしの心の家族へ。
今は、どこにいるのかな。
無事に、三芳の空のもと、生きているかな。

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あなたと出会えたことが、今年いちばんのプレゼントだよ。
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by babamiori | 2010-12-20 15:44 | 生き物について
きーちゃん、生まれた空のもとへ。
夕方くたくたになって家に辿り着き、まだ明かりのついていない玄関ポーチから和室の窓を見上げて「今日もきーちゃん元気だったかな」と思うのが日課になっていたわたし。

室内でも外と同じようにと常に窓を開け放ち照明もなるべくつけないようにしていた和室は、今なら18時にはすでに真っ暗です。鳥かごの中や台所の隅っこで置物のように座り込んでいるきーちゃんは早々とおやすみモードでぽーっとしていることが多いのでした。「ただいま。ああまた水こぼしちゃったの」などと独り言のように話しかけながら、羽を膨らませてシューシュー威嚇音を出すきーちゃんに新しい餌と水を与える時、わたしの一日は安堵感に包まれた終わりを告げます。
今日も、この子を守れた。良かった。って。

そんな癖はまだ抜けず、帰ると和室を見上げてしまいます。

真っ暗な部屋の中にいる愛しい命を思い、と心が温まりかけたところで「あ・・・そうだった。もういないんだった」と、気付き、呆然と立ち尽くす。

こどもが結婚して家を出たら、親はこんな放心をしばらく味わうんだろうな。



先週末、キジのきーちゃんを放鳥しました。
雨続きの秋なのに、その日の朝は青く高く晴れ渡った空で、絶好の放鳥日和でした。

きーちゃんはいつものように、中で暴れて怪我をしないように真っ暗にふさがれた箱に入れられ、東京の家から運ばれてきました。
車の中では「今日できーちゃんとお別れだね」というコトバは、あまり誰も、言いませんでした。「どこで放す?」「山の方が隠れる場所があって安全じゃない?」「いやーキジは田んぼや畑にいるものでしょ」とがやがや相談し、つとめて明るい雰囲気にしていたわたしたち。
だって、これは喜ぶべきお別れだから。

考えてみると、ペットと死別以外の別れをするというのは、魚の放流くらいしか経験がありません。ニイニは数々の川魚を卵から育ててはもとの川に放してきました。もちろん魚には感傷など欠片もなくあっという間に視界から消えてしまうのですが、放した後のニイニはその魚が見えなくなってもなお姿を追うように水面を見つめ続けるのでした。
あとは犬のぴょんきちにせよ、オウムのミリィにせよ、数え切れないほどの虫や魚にせよ、こどもの頃わたしが飼っていたシャム猫のミミ、ハムスターのシロとチャアとそのこども8匹にせよ、すべて死別。お墓に埋めて手を合わせることで、悲しい心に折り合いをつけてきました。

だから放鳥というセレモニーは、一体どうやって受け止めていいやら多少戸惑いました。
手元からいなくなる寂しさと、もといた場所に放すことのできる達成感と、きーちゃんの無事を願いいつまでも心配が消えない親心とがごちゃまぜで、どんな顔をするべきか分からない。

それはわたしだけではなかったようです。
家族みーんなちょっと神妙で、ちょっと口元に笑みがこぼれ、でも目元が悲しげで。
家族みーんな、我が子を嫁に出す日の父のような顔。


畑の真ん中に、きーちゃんを運んできました。
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ここで生まれた、きーちゃん。

14この卵から3羽だけが孵り、ほどなくじーちゃんを看取り、そして3ちゃんを看取り、さいごに残ったきーちゃんだけ無事に三芳の空に返すことができたわたしたち。

こどもたちに「じゃ、開けるね」と告げ、そろそろと蓋をはがし、中でじっとしているきーちゃんに声をかけました。

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「ほら、ひろーい空だよ、元気に飛んでごらん!!」

きーちゃんは、いきなり明るみに満ちた箱にびっくりしたのか、顔をちょこんと覗かせる間も見せずにいきなり弾丸のように飛び出し、ばさばさばさばさっっっ!と飛んでいきました。

そして空に向かって高く飛ぶのかと思いきや、なぜか紙飛行機のように横方向に突っ切って、近くの竹林に突っ込みました。

「きーちゃんどうした」「墜落したか?」

みんなで竹林に走る!

すると「あっそこでごそごそいってる!」とニイニがさっそくきーちゃんを発見。
もう二度と見られないと思ったのに竹林の中であたふたしているきーちゃんを再度目にすることに。。

でもすぐ、またばたばたばたっと不器用に飛び上がり、今度は本当に、下の田んぼの方に飛び、ふと見えなくなりました。刈り入れ後の田んぼに着地したか、あるいは黄色いセイタカアワダチソウがそよぐ土手か、いやもっと奥のとうもろこし畑まで低空飛行していったかもしれません。すいっと、視界から消えたのです。

「あー・・・行っちゃった」

・・・ほんとに、行っちゃった。

和室の中しか飛んだことのないきーちゃんが、三芳の空のもと、自由になった瞬間でした。

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放鳥記録を撮るんだと張り切っていたニイニは、カメラを首にぶらぶらと下げたままきーちゃんを必死で追いかけており、気がつけばきーちゃんの姿は1枚も撮っておらず。
「だって・・・きーちゃんの飛ぶ姿に、見とれちゃったんだもん」とつぶやくと、とぼとぼと家に戻ってしまいました。

その日は念のため、くろとぴょんは半日家の中に閉じ込めておき、身内がいちばんに襲うという悲劇を阻止することに。でもきーちゃんはどうやら我が家の近くにまだいるらしく、翌日ビニールハウスの近くを横切ったという目撃情報がありました。
どこへでも行くことのできる立派な翼を持っているのに、意外にだらしないもんだなあ^^

でもいいんだよ。
このままうちの畑に住み着いてくれて。
それでたまに「ケーン!その節はどうも!」とひょっこり顔出してくれるのがいい。
ま、家にいても3歩歩けばわたしの存在など忘れてしまうきーちゃんが、覚えていてくれるはずないんだけどね。

畑を耕していても、デッキから山を眺めていても、この風景のどこかにきーちゃんがいるんだろうなと思うだけで、何だか、胸がじんとします。

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きーちゃん、今日も元気かな。

今日のような寒い雨の夜は、どこでうずくまっているんだろうな。
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by babamiori | 2010-10-28 17:39 | 生き物について
きーちゃんと3ちゃんの、その後。③
前回のつづきです。

今、我が家の和室には、きーちゃんが棲んでいます。

3ちゃんが死んでしまった後、ネコとの同居はやっぱり危険だと一瞬きーちゃんの里親を探しかけましたが、受け入れてくれそうなのは養鶏場がほとんど。卵も産めないきーちゃんを預けるにはあまりにも不安な場所だということと、「1羽なんだから放鳥まで飼ってやろうよ」とどこかで思ってしまうところもあり、結局、和室の主のままです。

臆病で人馴れしない性格はそのままで、毎日毎日毎日わたしが「きーーいーーーちゃんっ」と声をかけているにもかかわらず今日もまだ「フガァ~~~~ッ!!」と羽を広げて威嚇しています。その警戒心には笑ってしまう一方で、これならマヌケにのこのこ敵の前に身をさらさないだろうなと安心感も感ずるところ。
「ふがふが言ってないでさあ」と野菜やとうもろこし、虫などをほいと与えると、テテテトトトと行きつ戻りつしながらも餌に近づいてあっという間にたいらげます。それがかわいくて、マメはいつもわたしと一緒に「きーちゃんのばっちっちのとこいく!」とついてきます。

そう、、、
もちろんご想像のとおり、和室はえらいことになっています。。
ほーんとばっちっちなんだこれが。

畳や板の間の上にはところかまわず糞をするきーちゃん。
コロコロウンチの時だけではなく、体調によってはベッチョリウンチになることも。しかもそれがコールタール並みに黒い。拭いても拭いてもどす黒い跡がのこってしまいます。毎日がんばって掃除しても空しいほど、もうどうしようもなく汚い部屋になってしまいました。

きーちゃん卒業後にはニイニの部屋になるんだから、リフォームの時キレイにしよう!と思いつつも、これじゃあまりだ、、と、大きなカゴを設えてみました。
犬猫が飼えるほどの大きさがあるので、まだ成鳥ではないきーちゃんなら大丈夫かなと。

がしかし。

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外出多し。。
やっぱり窮屈なんだよね、カゴの清掃時に必ず飛び出し、部屋の中でばたばたばたっ!!!と一回り羽ばたいた後、テテテテテテテテと走って所定の位置に向かいます。

それがなぜかここ。

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生前この和室をマイリビングとし、体調の許す限りこのミニキッチンに立ち、煮豆や葛きり、あんこを作っていた90歳の義祖母が見たら、こりゃ卒倒するでしょう。というかすでに天国で卒倒してると思います。(おばあちゃま本当にごめんなさい!)


日中は日の当たらないこの白い台の上にチンと座っているきーちゃん。
わたしが顔を出すと、落ち着かない様子で右往左往します。

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長い尾が凛々しく、野鳥ならではの毅然とした姿。
と、言いたいところなんですが、挙動はいつもオドオドしていてまったく毅然としていません。ふだんは物陰に隠れてじーーーーっとしていて、気配が近づくと小刻みに走って逃げる。そんな習性です。
和室、けっこう広々と使えるんだけどなあ。
狭いキッチンにいるか、低い机の下にいるか、どっちかだもんなあ。

しかも実は、今、きーちゃんは、

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ザビエルです。

脱毛タヌキの次は、円形脱毛キジかよ!って^^

これは、週末の三芳村移動の際、小さな箱に入れられて搬送されるため。びっくりすると垂直に飛び跳ねる習性を持つキジは天井に頭をぶつけてしまうんですね。それが分かっていたので蓋は紙でつくっていたのですが、度重なる摩擦によってハゲてしまいました。
もう、この姿、カワイくて笑っちゃうのですが、ハゲタカならともかくハゲキジってやっぱり切ないので、最近ではもっぱらお留守番です。

さて。

きーちゃんですが、もうすぐ放鳥します。
全日本雉類研究会の伊藤正さんからのご助言を受け準備に入ります。

5月から約半年も家族として過ごしてきたきーちゃん。
はじめは14この卵、兄弟3羽。すぐ2羽になり。
今、ひとり。

でも、だから、とっても強い子だよ。

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きーちゃんが東京の住宅地にある和室を飛び出し、南房総の青空に解き放たれる日は、もうすぐです。
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by babamiori | 2010-10-15 13:36 | 生き物について
きーちゃんと3ちゃんの、その後。②
前回のつづきです。

家に着いたら、泣きじゃくった顔のニイニがよろよろ出てきました。

「ひどい状態だよ、3ちゃん立つことができなくなってるよ、早く病院に連れて行こうよ」
1階のリビングに入ると、床には3ちゃんの羽が無残に散乱していました。
いつもと変わらずこちらを見るくろとぴょん。
くろぴょんただいま~!元気だった~?と声をかけることができず、息を飲むわたし。

ニイニによって和室に隔離保護された3ちゃんを見ると、前につんのめるような状態で座っていました。わたしが行っても、動くことができない。
部屋にはリビング以上の量の羽がちらばっていました。
あわてて抱き上げタオルでくるむと、ぐったりとなされるがままになっている3ちゃん。
3ちゃんの腹部には出血の跡があり、じっと開けた目がたまにすうっと閉じます。「起きて3ちゃん!元気出して!」と抱きしめてさすってやると、また目をあけて、微妙に首を動かします。


わたしは思わずじーちゃんの最後を思い出しました。
奇形で体に自由がなかったじーちゃんでさえ、死ぬ前日までは足にも羽にも意志が漲っていました。行きたくないところには行きたくない、抱かれたくないときは抱かれたくない。そんな気持ちを全身で表していました。
本当に、動けなくなったのは、最後に抱いたあの日だけでした。
じーちゃんの体温と命がわたしの手のひらに染み込んでいき、同時にじーちゃんから体温と命が抜けていく感触が、とてもこわかった。「ダメ!ちゃんとしてじーちゃん!ちゃんと生きて!」と息を詰めて念じつづける中、目を閉じ、足が伸び、すうっと軽くなったじーちゃん。

3ちゃんを胸に、あの時の無力さが蘇ってきました。

「きーちゃんは?」ニイニに聞くと、「生きてるよ、傷もないよ、机の下にいる」。
警戒心の強いきーちゃんはどうやら逃げ果せたようで、机の下に隠れたまま神経質に足踏みをしていました。
よかった・・・生きてた!
守られていたはずのじぶんたちの住処に敵が侵入し兄弟が襲われた恐怖からか、いつもより更にびくびくしているきーちゃんに「大丈夫よ、大丈夫よ、あなたはここで待っていてね」と声をかけ、部屋を暗くしてしっかりと扉を閉めました。

・・・この扉を、ネコが、開けたのか。

くろとぴょん、とは思わず、「ネコ」と思うわたし。
憎らしいはずの敵が、かわいいかわいいくろとぴょんだなんて。


保育園にいるポチンとマメをかっさらうようにピックアップし、3ちゃんを抱かせたニイニを助手席に座らせて、じーちゃんの時にお世話になった「横浜小鳥の病院」へ向かった時は、18時をとっくに過ぎていました。「急患ですね、いいですよ、予約なしでいいからすぐに連れて来て下さい」と言っていただいたのを頼みの綱に、美しい夕焼けの中、第三京浜を疾走。
隣のニイニに「3ちゃん生きてる?」と1分ごとに聞き、「生きてるけど目が閉じちゃう!」「生きてるけど元気がないんだよ!」と悲鳴のような返事が返ってくるという緊張した車内。「3ちゃん大丈夫?」「ニイニにはわかんないよ!」「でも生きてる?」「生きてるけど・・・ママ早く病院に着いてよ!!」
そんなやりとりを、何十回繰り返したでしょうか。

と、突然「あっ・・・3ちゃんが暴れる!ママどうしよう!」とニイニが叫びました。
タオルを押しのけ、羽をばさばさと動かす3ちゃんに、ニイニの手が緩みます。
「ひょっとして元気になったの??」と思わず明るい声を出すと、「でも押さえきれない~」というニイニの声と同時に3ちゃんが車内に飛び出し、バタバタバタバタとはばたきました。

「うわ!!どうしよう!!ニイニにはつかまえられないよ!!ママどうしよう!!」
「いいからつかまえて!ママ運転中だから手が出せない!」

3ちゃんは、天井に届きそうな高さまで全身の力で羽ばたくと、そのまま、ばさっと下に落ちました。

助手席のニイニの足もとで、突然動かなくなる、3ちゃん。

今だとばかりにあわてて3ちゃんを抱き上げた直後、えっ・・・と動きの止まるニイニ。

「ママ、、、ママ、、、、3ちゃん動かない。今死んじゃったかも」

「うそでしょ?」

「ほんとだよ、、、ほんとだよ、、、3ちゃんぜんぜん動かない。首がぶらぶらなんだよ。
ああそうだ、ニイニが・・・ニイニが拾い上げたとき、首折っちゃったのかもしれない・・・どうしよう・・・どうしようママ・・・そんなのやだああぁぁーーーーー!!」

ニイニの号泣が、車に響きました。

「ニイニが殺したんだ、ニイニが殺したんだ、せっかく生き返ったのに首折って・・・ニイニが3ちゃんを殺したんだ・・・!」

3ちゃんを抱きかかえ天を仰いで号泣するニイニ。目をやると、ニイニの手の中で絶命している様子が、はっきりと分かりました。

「ニイニ、あなたが殺したんじゃない。今のは最後の羽ばたきだったんだよ。ニイニは助けようとして、がんばっただけだよ。泣かないで、とにかく病院まで行こう」

ニイニのせいだ、ニイニが殺したんだとつぶやきながらおいおい泣き続けるニイニには、わたしの声はほとんど届いていないようでした。



じーちゃんの主治医の先生は、3ちゃんの亡骸を、とても丁寧に診てくださいました。
「これは多分、首が折れたんじゃなくて、この首の傷が致命傷だったんだよ。きっとネコに振り回されちゃったんだね。一生懸命来てくれたけど、残念ながら、もうお亡くなりになってますね。」
こどもたちとわたしは、だまりこくってうなずきました。
「もう1羽、いらっしゃるんでしょ?何かあったらまたご相談下さい」
ぼんやりしているニイニのぶんまで、ありがとうございますと深々頭を下げました。


真っ暗な帰り道、3ちゃんの亡骸を抱きながら助手席で泣き寝入りしてしまったニイニ。一方わたしは、渋滞の中をとろとろと運転しながら、朦朧とする頭でずっと考えていました。

誰がリビングをあけたんだろう?
誰が、キジ部屋をあけたんだろう?
どっちもネコとは考えにくい。つまり、誰かがきちんとドアをしめなくて、そこからネコが脱走して、悲劇が起こった。
誰のせいだろう・・・

でも。
誰のせいかを特定することに、意味があるんだろうか?
責任をひとりになするのは正しいのだろうか?
そもそも、この飼い方そのものに無理があったと、考えるべきじゃないだろうか。
喰うものと喰われるものが同居する危険を押して、キジを飼い始めたことに。
さんざん注意していたのに、注意しきることができなかった。
そして、きーちゃんと3ちゃんを、とんでもなく怖い目に遭わせてしまった。3ちゃんの命を奪ってしまった。自分のもとで大きくすると誓っておきながら。

ならばあの時、見つけた卵を放置しておけばよかったのか?
・・・ひょっとしたら、それがよかったのかもしれない。
そうすれば、こんな不幸はなかったんだ。


次の日、保育園の先生から「キジの話をポチンちゃんから聞きましたよ」と言われました。
ポチンは「キジがくろとぴょんに殺されちゃったの、でもネコはどうしてもキジを食べちゃう性格だから、悪いのはドアを閉めなかった人間なんだよ、ネコは悪くないんだよ」と、泣きそうな顔で必死に説明したそうです。


その週末、三芳村で3ちゃんを埋葬しました。
じーちゃんの眠る、あの木の根元に。
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じーちゃん、天国から3ちゃんに手をさしのべてください。
ここは、怖いことなどないからね、って。




こうして我が家には、こわがりのきーちゃんが、ぽつんと残されました。

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(つづく)
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by babamiori | 2010-10-12 12:53 | 生き物について
きーちゃんと3ちゃんの、その後。①
きじの、きーちゃんと3ちゃんについて、ずっと書かずにおりました。

あまりに重たい話題で、どこからどうやって書けばいいのか分からず・・・ご報告から逃げていたようなものです。

どうしてる?
元気?
まだいるの?

いっぱい聞かれ、うーんいろいろあってね・・・とごまかし続けてきました。

でも、意を決して書きます。孵化する前からずっとみなさんに励ましていただき、ここまでやってきたことへの、責任を果たさねば。

何回かに分けて書くことになりますが、どうか最後まで読んで下さい。


キジのじーちゃんが奇形で生まれ、1ヶ月で絶命した後。
我が家では、以前にも増して残された2羽のことを大切にするようになりました。
和室は完全にキジ小屋となり、きーちゃんと3ちゃんは自由にその中を飛び回り、優雅に窓辺でひなたぼっこをし、キジとしては一風変わった都会暮らしを満喫していました。(少なくともそう見えました。)
キジ部屋の前には、こんな貼り紙が。
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同じ家に喰う者と喰われる者が同居することから、細心の注意を払ってネコとキジの棲み分けを守らねばならないという状況。
ネコの棲む1階のリビングと、キジの棲む中2階の和室は、ぜったいにドアを開けっ放しにしない!というルールは家族全員でガミガミ言い合いながら死守していくことに。2歳のマメも、「にゃんにゃんがにげちゃうよ!」と自らドアを閉める癖がつきました。

きーちゃんと3ちゃんは性格がぜんぜん違い、危なっかしいほど人なつっこかったのは、3ちゃんでした。
警戒心が強いきーちゃんは人間が部屋に入るとテレビの後ろに隠れてしまうのですが、3ちゃんはのこのこやってきて「おいしいもんちょうだ~い」と畳をつつく。「そんなんじゃ、自然界ではやっていけないよ!本能で逃げなさい」と諭しながらもかわいくてついつい、手から餌をやって鼻の下をのばすわたし。
ずっと小さいまま、こうやってうちで過ごせればいいのになあと思いながら、野生動物に触れることのできる感動は色褪せぬまま、この手で育てる幸せをかみしめていました。

動物好きのマメはママと一緒にキジ部屋(=和室)に行くのが大好きで、「ぴよぴよのばっちっちーのおそうじいく!」と階段をよじのぼって、「き~~~ぃちゃん!さぁ~~~んちゃん!」と頭のてっぺんから猫なで声を出し、小さな手に餌をこんもりのせて食べさせてやろうとしていました。(実際は、異様に鼻息の荒いマメには2羽ともなかなか近寄らず。)


わたしがもっとも好きだったのは、夜の姿でした。
兄弟で身を寄せ、まるで置物のように窓辺に座って、車が通るのを眺める風情。

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外の世界を知らず、この室内で育つ2羽。
なんてかわいらしいんだろうと胸がきゅんとなるのですが、それはどうしても不自然に見える光景でした。纏足した少女への憐憫のような感情が沸き起こり、「拾って育てるという判断は間違っていたのか」と自分自身のエゴと対峙する苦さを感じてしまうのでした。

そんな飼い主の葛藤など知らずにきーちゃんと3ちゃんは日々よく食べ、羽にうっすらと玉虫色の輝きが見られるようになり、3ちゃんよりちょっぴり大きなきーちゃんがたまに「ぴーよっ!ぴーよっ!」と鳴くことで、ああこれはケーンケーンに変わる声だからきっとオスだなと分かるようになり、すくすくと大きくなっていきました。
セカンドハウスにも毎回一緒に来て、網戸越しに感じる三芳村の木々のざわめきや空気の匂いに全神経を傾ける2羽に、「将来はここで暮らすんだよ」と言い聞かせていました。


そんな、ある日。

仕事からの帰り道、携帯電話に着信がありました。
学校から帰ったニイニからでした。

「ママ、どこにいるの??早く帰ってきて!!」

ほとんど泣き声のニイニ。

「どうしたの?何があったの?」
「大変だよ、どうしよう、3ちゃんがクロとピョンにやられてる!!部屋のドアが開いてたんだよ!!もう、3ちゃんぐったりして動けない・・・早く病院に連れて行って!!」

途中から泣き崩れてしまうニイニに、わたしは思わず「なんですって!」と叫んでしまいました。「3ちゃん死んじゃったの?まだ生きてるの?どうなのニイニ!どうなのよ!!」

「まだ生きてるけど・・・もう動けないんだよぉ、座っちゃって動けないんだよぉ!早く、早く病院に連れて行ってよ!じーちゃんが見てもらってた病院に、ママ早く!!」

わたしは震える手で携帯を持ち直し、「わかった。今からすぐ帰るから3ちゃんをタオルでくるんで待っていて」と伝え、重たい鞄を小脇にぎゅっとかかえて走り出しました。


想定しうる中で最悪の事態が、起こってしまったのでした。

(つづく)
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by babamiori | 2010-10-08 16:43 | 生き物について
きょうだいは生きています。
前回は、じーちゃんとわたしたちへのお気遣いのコメントやメールをたくさんいただき、本当にありがとうございました。

じーちゃんのきょうだい2羽は、今も元気に育っています。
右がきーちゃん(たぶんオス)、左が3ちゃん(たぶんメス)です。
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「三芳には連れていくんですか?」と、よく質問されますが、呆れられそうで答えにくくて。
・・・やっぱり、連れて行ったら変ですか?

うちはファミリーカーの中でもかなり大きめの車に乗っているんですが、それでも狭くてしんどいです。
後部座席にはびっちり3人こどもが並び、後ろの荷物置き場には相変わらず東京から運び出す植物の鉢やら食料日用品やら釣り具やらいろいろ、それに、でっかくなった1歳のくろとぴょんの入ったケース、きーちゃんと3ちゃんの入った段ボール箱など積んでます。
命満載です。
移動中は車の後ろのほうから、ぴよぴよぴよぴよ、ちりんちりん(ネコの鈴)、がさがさがさ(キジが揺れる箱の中でバランスをとる足音)、時々みゃ~(おい、ぴよぴよってなんだ?といぶかる声)が不調和音で常に聞こえています。
食う者と食われる者が隣り合わせに同乗している緊張感も、そこはかとなく漂っています。


三芳村の家では、今までまったく使っていなかった2階の洋室がキジ部屋となりました。
いつもは鶏用の飼料を食べさせていますが、三芳にいる時は外から虫やミミズ、雑草、土などを運び込んで新聞紙の上にぶちまけ、「大きくなったら、これらを喰らって逞しく生きるのだよ」と知らしめることに。

これは、「お持ち込み野生」試食の日。
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見たこともない、生き物のにおいがムンムンとたちのぼる土を前に、動揺するふたり。
ある程度のところまではとっとっとっとっと!と近づくのですが、むやみに突入せず遠巻きに様子を見ながら「なんだこれ?ばっちーぞ」とかなりアヤしんでいました。

それでも、徐々に近づき、ついにツンツン。
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でも何だかつつき方が変なんです。
やたらめったら何もないところもつつき、ほとんど見事な空振り。
カカカカ、カカカ、コココ、コココココ。(くちばしがフローリングにあたる音。)

うーん、アホだ。
キジは頭が小さい、チキンヘッドだ、確かに飼っていても賢いと思ったことはない。
でもそれにしてもアホすぎる。
なぜだ?

・・・と、見ていてハッと判りました。

たぶんキジって眼で食べ物を判別してるんですね。嗅覚とかじゃなくて。

うちでは雛の時からの習慣で、飼育箱の下にキッチンペーパーを敷いていたので(表面にデコボコがあり歩くとき足が滑らない)、新聞紙っていうものの上を歩いたのが、このときが初めてだったのです。

で、ツンツンツンツンツンツンツンツン、活字をぜーんぶつつく。
政治面を歩きながら、枝野幹事長の目もツンツンツンツンつつく。
「あああああ!!どれが餌なんだ??情報過多で分からん!!」と、彼らの小さな頭に余計な混乱を招いたことは明白です。
あとから考えれば申し訳ないことをしました。

しかも初めて食べたミミズに、大変なショックをうけたようです。

以下の動画は、ミミズ食べた直後。
きーちゃん(手前)の挙動に注目。

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くちばしにミミズの粘液がついてしまったのがよほど不快だった模様。
「くっそー、とれねー、ネバネバがとれねー」と床で拭き取ろうとしてるし。軟弱だ。


いやあ、本来なら、外を自由に歩き回らせてあげたいんだけどね。
だって、生まれ落ちた場所の世界が、ガラス戸一枚むこうがわに、ぶあーっと広がってるんですからね。
草むらに隠れたり、木の枝にとまってみたり、もっといろんな虫を味わってみたり、川で水浴びさせたりと、奔放に遊ばせてやりたいと思いたくもなるでしょう。くろとぴょんみたいにさ。

だってやっぱり変だもん、キジを室内飼いなんてさ。

って言っても今んとこまだムリムリ。そんな恐ろしいことはできませんね。
だいたい家の中にかくまっていたって相当な危険と隣り合わせなのだ。

「おい~、そのぴよぴよってのは何なんだ~、ここを開けろ~」
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・・・ハンターぴょん、参上。
1階の庇の上にのぼって狙ってた。ぞぞっ-!


というわけで、この子たちを内外の天敵から守り、健康管理を怠らず、無事に育て上げることが、当面のわたしの使命でありまする。
空から見張ってる子がいるからね^^
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by babamiori | 2010-06-22 14:13 | 生き物について
じーちゃん。
あれからちょうど、1週間。

やっと、落ち着いて振り返ることができるようになったので、お話します。

***

その日も、朝の餌やりにキジ部屋(になってしまった和室)に行き、いつものようにまっさきにじーちゃんのいる箱を覗きました。

最近はわたしの姿と声に反応して、ばさばさと羽を動かしながら左脚で地面を不器用に蹴り、右脚を引きずり、お腹で這いずって「お腹空いたよー」とアピールするじーちゃんでしたが、なぜかこの日は保温器具の下でじっとうずくまったままでした。
・・・じーちゃん?
声をかけると、かすかに羽が動き、命がつながっていることが分かりました。

・・・・・・・・・・・・

横浜小鳥の病院に通うこと、3週間。
その間にじーちゃんの脚は、期待に反して日に日に悪くなっていきました。
テーピングで左右の脚をつなぎ留めることで何とか矯正し、両脚で自立できたのは、最初の10日ほどでした。その後は右脚がどんどん後ろにねじれていってしまい、両脚をテープで留めるとむしろ重心が定まらず、そのままばったり倒れてしまうようになりました。
「ここまでくると、テーピングが自立の補助にはならないでしょうね。多少自由の利く左脚で漕いで移動できるように、これは解いてやりましょう」と先生の判断が下り、じーちゃんの脚はテーピングから解放されることになりました。そして同時に、「大きくなったとしても、こんなにひどいと手術はできないでしょうね・・・」と、将来への望みが絶たれてしまいました。

大きくなれば、手術して立てるようになる!それまでがんばろうよじーちゃん!と、いつもじーちゃんに声をかけていたわたしにとって、その宣告は衝撃的でした。
これからずっと、ずっと、立てないまま、移動もままならずに、じーちゃんは一生悶えて過ごすことになるのだろうか・・・立てなくて、生きていけるのだろうか・・・
そんな失意を察したのか、先生は「本人に痛みはないと思います。ただ、立てないとお腹を擦ってしまうので、なるべくふかふかの場所をつくってやってください。タンパク質や、ビタミンDを多く含むものをたくさん食べさせてやるといいですよ」と、実質的なアドバイスの形をとった励ましの言葉をかけてくださいました。


テーピングをはずした後も、病状は進行していきました。
右脚は180度後ろを向いてしまい、反りかえって空中で震えている状態となりました。
頼みの左脚さえも「指曲がり」を発症し、内側に指が巻き込まれてしまう状態に。
ほぼ両脚とも使えない体になってしまい、移動困難や姿勢の不安定さから、餌や水を自分で摂ることが難しくなってしまいました。

それからというもの、朝、夕、晩に、じーちゃんを抱き上げて餌と水を与えるのが、わたしの日課となりました。
いざって移動するため糞が体についてしまうので、毎度体を拭いてあげて、箱に敷いたタオルも取り替えてやっていましたが、日ごとに羽の先が傷み、羽を脚がわりにして移動することで擦れる部分は骨が露出してきて、お腹には床ずれができ、脚はあまりのねじれに脱臼をおこし、腫れてしまっていました。

それでも、わたしが来ると首をもたげ、真っ黒の目でこちらを見て、ぴよ!ぴよ!と力強く鳴くので、「じーちゃんは、ちゃんと卵から出てきてくれた、強い強い子だもんね。14分の3の命をもらった子だもんね。いっぱい食べて、大きくなって、飛べるようになろうよね。脚が使えなくても、飛べればいいんだから!」と励まし、おなかいっぱい食べさせてやっていました。

どんなに食べさせてやっても、きーちゃんや3ちゃんの半分くらいの大きさのじーちゃん。全身でばたばたと動くことで移動するため、食べて貯めた体力を使い果たすようにして生きていたのだと思います。

栄養価の高い卵の黄身やミルワームを与えてもあまり気乗りしない様子でしたが、ふとついばむことがあると、本当に嬉しくて。「いい子だねえ!」と羽をなでてやると、食べるのをやめて目をとじ、そのまますうっと寝てしまったり。
じーちゃんはその障害のせいで心も体も人間を頼らざるを得ないため、まるで手乗りインコのようになついていったのです。

懸命に生きる小さな小さなじーちゃんを手に乗せるたびに、どうにか・・・どうにか助けてやりたいと願う気持ちは、次第に大きくなっていきました。


そんなぎりぎりの状態でしたので、毎日、キジ部屋を開けるたびに、じーちゃんが生きているかを確認するのが、わたしのみならず家族全員の日課となっていました。
特にポチンは、本当にじーちゃんが好きでした。
保育園から帰ってくるとすぐ、「じーちゃんとこ行ってくる」。
食事の後も、「じーちゃん見てくる」。
いないなーと思うと、必ずキジ部屋に座り込んで、じーちゃんをなでて声をかけていました。「大丈夫だよ、いいこだね、元気になろうね」。
じーちゃんも、ポチンの小さな手の中にすっぽり収まって眠りこんでしまうくらい、彼女になついていました。
動物への接し方が家族の中で一番クールなポチンが、じーちゃんのことはなぜか本当に愛おしいようで、まるで我が子のように慈しみ、心を砕き、世話をしていました。糞なんて汚いものは大嫌いだった清潔好きの彼女が、じーちゃんの脚についた糞を一生懸命拭き取ってやっている姿を、何度も目にしました。
じーちゃんがひたむきに生きる姿に接し、彼女の中に秘められていた母性が一気にあふれ出たのかもしれません。
あるいは、生まれて初めて、見返りがなくとも自分の愛情を惜しみなく注ぎ込んだ存在が、じーちゃんだったのかもしれません。

・・・・・・・・・・・・

その日のじーちゃんの様子は、明らかにいつもと違っていました。
よく聞くと、とても小さな声で、ぴよぴよ、ぴよぴよ、と鳴いていましたが、その首は上の方に折れ曲がってしまっていて、体全体の筋肉が萎縮したような状態になっていました。

慌ててそっと手ですくい出し、じーちゃんどうしたの、と言いながら餌を与えてみましたが、くちばしを寄せるだけでついばもうとはしません。
首を伸ばすこと自体が辛いらしく、すぐにがっくりと折れ曲がってしまいます。

お腹を見ると、呼吸がとてもゆっくりになっていました。

「ねえ、じーちゃんがおかしい」

出社前にキジ部屋を覗きに来た夫は、わたしの手の中のじーちゃんをじっとのぞき込み、息を飲んで「ああ、これはもう・・・」と絶句。

じーちゃんは、それでも、ひよひよ、ひよひよ、とか細く鳴き続けていました。

・・・わたしは今まで、どんどん悪くなっていくじーちゃんの姿を、写真におさめることができずにいました。記録として撮る、という割り切った気持ちになれなかったのは、この必死な命を見せ物にしたくないと、どこかでバリケードをつくってしまっていたからでしょうか。ブログでお伝えしているにもかかわらず。
伝えたいけど、伝えたくない。そんなアンビバレントな感情に翻弄されていたのです。

でもひょっとしたら、これが生きているじーちゃんを撮る最後かもしれないと思い、夫に「カメラ持ってきて。生きているじーちゃんの姿、こどもたちに見せたいから」とお願いしました。


彼がカメラをとりに行っている間。

じーちゃんは、鳴くのをやめました。
そして、細い首をゆっくりと持ち上げて、元気だった頃のように、わたしを真っ黒な目で見上げました。
「じーちゃん、あなた首が戻ったじゃない!食べられるかもしれない!」
そう声をはずませると、じーちゃんはわたしをしばらくじっと見つめたあと、上にのばしていた首を、もう疲れた、というようにふうっと下げました。
そして、その人間を信じ切ったつぶらな眼を、ゆっくりと、閉じました。

じーちゃんの体は一瞬、手の中で小さく震え、大きく外側へ曲がっていた右脚と、ふんばり続けた左脚が、生まれて初めてすうっと揃って伸びきり、そのまま、動かなくなりました。

・・・じーちゃん?


夫のカメラは、間に合いませんでした。

わたしの手の中で、じーちゃんは、短い一生を閉じました。

呆然と、あふれる涙をぬぐうこともできず、じーちゃんのぼろぼろの羽をさすりつづけるわたしに、夫は言いました。

「きっと、おまえが来るのを待ってたんだよ。
 やっと、安心したから、天国へ旅立てたんだよ」

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・・・・・・・・・・・・

先週末。

じーちゃんを、三芳村に連れて行きました。
生まれた場所に、帰してあげるためです。

じーちゃんを一番かわいがっていたポチンが、お墓をつくりました。
畑のすぐそばの、小さな木の根元に。

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じーちゃんが死んでしまったことを告げると、今まで見たことがないほど悲しみにうちひしがれ、声をあげて泣き続けたポチン。
三芳への移動の車中も、じーちゃんを入れた冷たい箱を膝にのせて、抱きしめていました。

「ばいばい、じーちゃん」

・・・ずっと、ずっと、ずっと、わすれないからね。


こどもたちが摘んできた花と共に、じーちゃんは、三芳村の土に帰ります。

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・・・じーちゃん。
生まれてきてくれて、ありがとう。


一度も羽ばたくことのなかった、この空のもとで。
じーちゃんは、何を思うでしょう。


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by babamiori | 2010-06-17 15:17 | 週末の出来事
14このうち・・・
「もしもし?お預かりしていたキジの卵ですがね」

はいっ!!

・・・ってかよく考えてみればなぜ今日電話かかってくんの?
(あ、前回前々回の話の続きです^^;)

まさかまだかかってくるわけがないと思っていた電話に、心の準備がまったくできておらず。
前払い金が足りなかった?あるいは何か記入してお店に送らないといけなかったっけか?うーん、、と、ながーい雑巾を絞るみたいにぜんぜんうまく絞れない頭で理由を考えてみるも、よく分からず。

だって、鳥信さんに卵預けてまだ4日。
いくらなんでももう孵るとは思えない。
だってわたしにはあの卵、産みたてに見えたもん。
24時間一緒にいたけど、卵の中からはぴよとも、かさともこそとも、聞こえなかったもん。



ひょっとしてぜんぶ死んでたのか?
・・・それはあり得る。
何しろ42℃まで温めちまったもんな。わたしの不行き届きで。
「ためしに1個割ってみたら温泉卵になってましたよ」と言われるかも。
「召し上がるかなあと思って一応とっておきましたけど」などと続いたりして。
あの晩見た悪夢は正夢だったってことで、このキジ騒ぎは終了か・・・
実に淋しい結末だが、ありのままを受け入れねば。


「もしもし、もしもし?あのですねえ、どうかなあ、他のは動きがないんですけど自然のモノだからまあそれまでの卵の環境はわかんないししょうがないと思うんですけどねえ、とりあえず今日んとこは1羽は孵ってましたんで引き取りに来ていただけますかねえ?」

はいはい。

・・・え?
つまりなんだ?

孵ったって、ゆった?いま。

「ええ、孵ってますよ1羽」

・・・孵った?

1羽、孵ったのか?

ぜんぶ死んでしまったかもしれないと思ってたけど、孵ったのか。

生きてたんだ、卵・・・やったぁー!!!
キジの雛だ、キジの雛が生まれたんだぁ!
ホントなら南房総の畑の真ん中で生まれてたはずの雛が、荒川の近くまで運ばれて、暗い箱の中で生まれたんだ。
いっぱい生まれるはずが、1羽だけ。
まわりの卵がしーんとしてる中で、その子だけがコツコツ殻割って、出てきたんだ。
そっかぁ・・・・・・
なんとかがんばって生き延びた子が、いたんだ。

電話の奥から「ぴよ、ぴよ」とわたしを呼ぶのが聞こえた気がしました。
(ってか実際この店はえらい数のぴよぴよぴよぴよぴよ!!に満ちているんだけどね。)

うっ、うっっ・・・泣けてきた・・・ママはここに、いますよ・・・

「あのぉ、お客さん引き取ることになってるんだけど、大丈夫ですかねえ?」

携帯を持ったまま胸をかあっと熱くして黙ってしまったわたしの気配の異様さに、お店のおじさんはわたしが雛を引き取らないんじゃないか?と心配した様子。あわよくばお店に置き去りにしちまおうと思ってるのかと、勘ぐられたみたい。

んーなわけないじゃん!
背中に羽はやして雛のもとに飛んでいきたいくらいだ!!

妻が無事出産したことを電話で告げられた夫って、きっとこんなかんじなんだろな。
「生まれたぞ、生まれたんだ、オレの子が」ってぶつぶつ言いながらぐるぐる歩き回るくらいしかできなくて、嬉しさや愛おしさをぶつける対象が目の前にいなくて手持ち無沙汰なまま心臓がバクバクしちゃうかんじ。
当事者なのに近くにいないっていうなんかスカスカして落ち着かないってかんじ。

「ありがとうございます。明日、なんとか時間見つけて引き取りに行きますから、それまでどうぞよろしくお願いします」

・・・ふぅ。

鳥信さんとの電話を切り、ひとつ深呼吸をすると、どうにか平常心が戻ってきました。

そこでふっと、現実に引き戻されるわたし。


で。
どうやって飼うんだ?


こんなに大騒ぎしていたくせに雛を迎える用意をなーんにもしていなかった。
それどころか、卵の孵し方と大きくなったキジの飼い方は調べたけど、雛を育てる方法についてはすっかり抜けていたことに気付いてしまった。。
まさかはじめから2坪の禽舎はいらないだろうけど、キジの雛ってどこでどういう風に育てればいいんだろう?餌はなんだ?虫とか与えるのか?
だいたいキジを飼うには許可が必要だったはず。なりゆきでキジ飼い始めて鳥獣保護法違反でわたしが逮捕されたらニイニやポチンやマメやくろやぴょんや夫はどうなる?

やばいよやばい、明日雛が来るっていうのにさ!!

困り果てた末、分からないことは権威に聞け!!と、電話しちゃいました。
全日本雉類研究会の、伊藤正さんに。

ご存じですか?伊藤正さん。
わたしみたいにキジの件で切迫したら、きっと皆さんこの方にすがりたくなると思います。
何しろ、「全日本雉類研究会」を主宰しておられる。

もちろん面識などありません。ただ、キジなんか飼えるか~?と不安に思いながらいろいろ検索している中で「キジ類の華麗な世界へようこそ」という何とも前向きなページを見つけ、そこに「2坪程度の禽舎があれば誰でもこのすばらしい鳥を飼育・繁殖できる可能性があります」「ぜひ興味がある方は飼育に挑戦して見て下さい。そこにはキジ類の華麗な姿があります」と、めっちゃキジLOVEな言葉が羅列してあったのを見て、もうほんとうに勇気づけられたんです。
これが「伊藤正」さんの書いたものであった次第。そのページのトップには事務局の電話番号が記載してありました。

この方なら、「キジの飼育?無謀ですよ。訴えられますよ」とは言うまい。
だってこんなに勧めてるし、キジの飼育を。
迷わずテル。

「あのー突然ですみません、わたくし普段は東京に住んでいるんですけど南房総にも家があってそこでキジの卵を拾ったという者ですが」
この明らかに意味不明で唐突な電話に、伊藤正さんは親身に対応してくださいました。

「3週間ほど温度管理などしっかりやれば、あとはちゃんと育ちますよ」「キジを飼うことの許可はね、放鳥せずに飼うと決めたら考えればいいですよ。誰かに何か言われることがあったとしても、経緯を話して対応を考えれば大丈夫。わたしも行政の仕事をしていますからそのあたりはよく分かっていますから」とのこと。

よっしゃ!権威から、大丈夫というお墨付きをいただけた!

しかもなんと、「鳥信さん?ああ、ご主人のことはよく知ってますよー」とおっしゃる!「そうか、鳥信さんで孵化してらっしゃると。ならばご主人にぜんぶ相談すればいい、誰よりも詳しいから。何ならわたしの名前を出してくださってかまわないですよ」とのこと。

仕事では建築業界って本当に狭いもんだとよく思うけれど、鳥飼い業界も相当狭い!
にしても鳥信さん、すんませーん・・・
心のどっかで「キジの卵なんか持ってこられて迷惑だったのかな」と卑屈に考えてました。
ガタガタ動揺せず、鳥信さんに相談すればよかったのね。



翌日。
鳥信さんのところに、行きました。
うちの卵たちが入っていた孵卵器は、コレ。
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右側の卵です。

そして、そして、そして。
「今お渡ししますね」とバケツに移されたのは、
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なんと2羽!!

実は、右側にいる子はあとから生まれた方で、足が開いてしまっている奇形でした。
途中で卵を冷やすとこういう障害が出るらしい。親が放置したあとか、わたしたちの卵移動中に冷えてしまったんです。
「この子はちょっとね・・・こんなに足開いてると厳しいよね」と言われましたが、もちろんどちらも大事に引き取りました。

ホカロンをぺたんと貼った小さな箱に入れてもらって、温熱電球と雛用の餌を飼って、大急ぎで23区の反対側にある我が家へと帰りました。車の中でずっと「ひよひよひよひよ」「ひよひよひよひよ」と鳴き続けていた2羽。赤信号になるとどうしてもたまらなくなって箱を覗いてしまう。
うーんたまらん!!
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うちに着くとすぐ、くろとぴょんに見つからないようにそっと和室へ行きました。(家族で協議した結果、当面は和室をキジの保育園とすることに。以前、子猫のくろ&ぴょんが畳や障子をぼろっぼろにしてくれたので、キジが多少汚してもぜんぜん惜しくない空間。ちなみにキジの雛が和室を卒園後は、改装し、もうすぐ思春期のニイニが女子部屋を出て入居の予定。)

やっとやっと、だっこしてみた。
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まったくの手のひらサイズ。
まだママの下でうずくまっている時期だからか、こうして手でくるんでやると、ちょっとほっとしたように動きを止めて「ぴよぴよぴよ」と鳴きます。
狂おしいほどかわいい・・・
この小さな小さな頭のにおいを何度も嗅ぐ。ん~~

こちらはお尻。
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ああ、もう、食っちまいたいほどかわいい!
(・・・ホントにedibleだからこういう言い方はふさわしくないかも。。)

学校から帰ってきたニイニも「ぎゃーカワイ~!!」とすぐ手にのせて、愛でる。
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「だめだかわいすぎる。一緒に寝たいくらいだよ」
同感。
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もう、何もかも、ふっ飛ぶね。
新しい命の、この圧倒的な存在感。
こーんなに長々と今までの経緯書いてきたけど、実際この子たちを見たあとは心配とかなんとかぜんぶ吹っ飛んじまって、カワイイ~~~ってことくらいしか言うことがないのです。
それは、自分の出産前と出産後の気持ちの変わりようと、とてもよく似ています。

そうそう。
結局、その後もう1羽生まれ、その子も引き取り(こんどは通勤帰りに電車でピックアップ。日比谷線の中でわたしのバッグは「ぴよぴよぴよ」といっていて、隣りのおじさんに「ケータイ音にしちゃずっと鳴ってるな」みたいな目でチラチラ見られてました)、兄弟は3羽となりました。
残りの11この卵は、先日、「もう孵化の見込みなし」との連絡があり、この世を去りました。
もうずいぶん前に去っていたと思うけど。
孵化率は決して高くなかった。14分の3。
キジママが育てていれば、きっと、もっと生まれていたはずです。
しかも、わたしたちが卵を見つけた時にはすでに、中で雛の形になっていたことも分かった。
あとちょっと・・・そっとしておいてあげていれば。

せめてもの償いとしてわたしたちに今できることは、この、生まれてきてくれた3羽を、ぴよぴよからケーンケーン!にまで元気に育ててあげることくらいです。


ちなみにこの子らの名前は、キーちゃんとジーちゃんと3ちゃん。
(命名の安直さについては自覚してるので何も言うな!)

いやあ、すごいよキジの雛は。
こんなにカワイイものは、ない。しかも、野生の生き物を見る感動がある。
そのことについてはまたきっとお話しますが。

まず発見したのは、「ピヨピヨ」という声は口を閉じていても聞こえるのでのどのあたりが鳴っているということ。
餌は、すぐに自分でつついて食べ始めたということ。
そして、人間をママだと思ってくっついて歩くというのはほぼ完璧な妄想だということ。むしろ脱兎の如く逃げる。逃げる姿には、深い野生を感じます。
だって走るとめちゃめちゃ早いんだから!!ゴキブリ並み。(いやホントに。)
まあ、見てよ。



今後のことはもうぜんぜん、考え切れてないし、すでに心の痛むことや心配なこともたくさん抱えているけれど、とにかく今はこの子たちを必死に育てています。
そして、ジーちゃん(足の悪い子)が果たして生き延びられるのかが、今もっとも心を砕いていることです。

そんなわけで。
目下、我が家は「ネコ部屋」「キジ部屋」「水の生き物部屋」で構成されており、我々人間は彼らの部屋を間借りして住むような形になっております。はい。

ご静聴ありがとうございました。
今後ともよろしく。
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by babamiori | 2010-05-20 23:58 | 東京にて



ひょんなことから、南房総に8700坪の土地を手に入れてしまいました。平日は都心で建築ライター・コーディネーターとして働き、週末は南房総で野良仕事。ちょっとムリして始めてみた二重生活ですが、気付けば主客転倒で、どっちがメインの住まいかわからなくなっています。田舎暮らしの衝撃と感動、苦悩と快感をそのまま綴ります。 ニイニ中3、ポチン5年、マメ1年。

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