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何がかわいくて、何が怖くて、何が気持ち悪いか。
ナメクジが嫌い、というヒト、多いですよね。

かたつむりはいいけどナメクジは気持ち悪い、というのが一般的な意見。

かわいい、気持ち悪い、怖い、憎たらしい…人間以外の生き物について、ヒトそれぞれがもつ感情は様々です。

なぜ、インコは愛せるのに、カラスを憎むのか。
なぜ、カブトムシはかっこよくて、ゴキブリは怖いのか。
なぜ、アロワナは魅力的なのに、ウナギは気持ち悪いのか。

そのあたりをどんどん突き詰めていくと線引きする場所がわからなくなり、何となく全部OKな気がしてきます。もちろん、「ヒトに危害を加える動物」の形態を嫌う本能はあると思うのですが、それだってかなりヒトそれぞれ。
わたしはまあ、フツウの都会人よりは生き物は何でも大丈夫な方かもしれませんが、それでもゴキブリだけは怖い。見ると「ヒェ!」と叫んで椅子の上に乗ってしまいます。カミキリムシの触角は長いけどぜんぜん怖くないのに、ゴキブリの触角がヒコヒコ動く様はどうしても怖い。でも夫はビニルハウスの中でしょっちゅうゴキブリと遭遇するうちにずいぶん慣れてきたらしく、手づかみで外に逃がしたこともあるそうです。

今、わたしがマメと同じくらいかわいがっているペットのひとつが、サンショウウオです。
今年の春、ニイニが三芳村の用水路から拾ってきた卵を孵化させて育てているのですが、12匹全部、すくすく育っています。この子たちにエサをやるのが、何より楽しみなんです。
でもきっと、これをかわいいと思ってくれるヒトって、あんまりいないんだろうな…
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大きさにばらつきはあるのですが、小さいのが4センチ、大きい子は7センチくらい。
水槽の中に入れた植木鉢の欠片の下で、こうやってごっちょり集まって、しーんとしています。
エサをやるときだけ欠片をはがすとこうやってお目にかかれるのですが、普段はまったく外に出歩いていません。植木鉢の欠片を飼っているようにしか見えない。

エサやりは、週1回。
食べるのは、生きたアカムシ。ユスリカの幼虫です。
上州屋など釣り具屋さんに行くと生き餌として売っていて、それをバーミキュライトなどと一緒にタッパーに入れて冷蔵庫で保管しておくと、2か月くらい平気で生きています。
これを、食べさせるときに水の中でちょっと洗って、1匹ずつピンセットでつまみ、サンショウウオの口まで持っていって食べさせるのです。
普段はぜんぜん動かないくせに、食べるときの速さったら突然カメレオン級。
やればできるじゃん!と思わず肩をたたきたくなるほど見事なもんです。

でも、食いつきのいい子と悪い子があって、うにょうにょ動くアカムシを目の前にちらつかせるだけでパクッと食いつく子はどんどん大きくなるし、「きゃあ~」と逃げていくアホな子はなかなか育たない。なるべく小さい子優先で食べさせているのですが、いつまでも食いついてくれないと心配になります。執拗にエサ持って追いかけると、余計に怖がってテケテケテケ!と逃げるし。「ちゃんと食べないと死んじゃいますよ!」って叱っても通じないしなあ。(通じなかろうと叱ってるけどね。)仕方がないから、石の上に赤虫を何匹も並べて置いておき、「もう追いかけないからちゃんと食べてよ。他の子にとられないうちに食べるのよ」と念じてそっと蓋をしめておきます。

そんな食の細い子が食いついてくれた時の、嬉しさよ。
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食った食った!
これで餓死しないぞ、とこみあげてくる安堵感。
いやあ、手のかかる子ほどかわいいって、あるね。


サンショウウオって、ナメクジに手足としっぽがはえたようなもんで、決して万人受けするような見てくれではありません。でも、飼っているうちに本当にかわいく思えてくるから不思議。真っ黒な瞳をキラキラさせて、のどをクツクツ動かしているのを見るとたまらずに「なーんてカワイイんでちゅかー」と頭のてっぺんから声が出てしまう。
だいたいエサのアカムシもあんまり感じのいいもんではありません。蚊の幼虫だからね。
以前だったら見るだけで悲鳴もんだったでしょう。
でも今は、よく動く新鮮なアカムシを見ると「こりゃー生きがいい!」と嬉しくなって、いそいそピンセットでつまみあげるような神経になっちまいました。

犬や猫と違って愛情のレスポンスは皆無だし、一見キモいけど、この子たちを飼うようになって、生き物に対する感性の門戸がぐわっと開いたような気がします。
別にだからってどおってことないけど、三芳村で生活することを考えたら、まわりの生き物が気持ち悪いと思うよりカワイイと思う方が幸せではあるな。巨大クモだって愛すべき隣人と思えばいいわけで。
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でもってさらに言えば、必要な時にはそれらも殺す、という割り切りがもてるほどタフになれれば完璧なのですが、わたしはまだまだその境地には至っておりません。はい。
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by babamiori | 2008-11-24 01:13 | 田舎暮らしのこと
母子共に、徹夜。
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昨日はさすがに前夜のお産の疲れがどっと出て、夜はゆっくり休みたかったのですが、そうは問屋がおろさない。

赤ちゃんによくある「産後1日目の不眠」とかいうもので眠らぬ赤子。仕方ないのでツラを突き合わせ、夜を徹して語り合いました。
もちろん、議題は「授乳とは」。

「おひゃ~!おひゃ~!」
はい、おっぱいですよ~。
「ちゅぱちゅぱ」
こんどはこっちのおっぱいね~。
「ちゅぱちゅぱ」
…もしもーし、吸うのやめちゃったの?眠くなったの?
「…」
じゃ、げっぷしようね。とんとんとんとん。
「…ゲフッ」
よーしいい子ね、ねんねしよっか。
「…」
( そぉっとベッドに寝かせる。)
やれやれ、わたしも休もう。ふぅ~。

10秒後。

「おひゃ、おひゃ、おひゃ~!おひゃ~!」
なに、まだ飲みたいの?
「おひゃ~!おひゃ~!」
わかったわよー。じゃあ、おっぱいまたあげようね。
「ちゅぱちゅぱ」


これを、空が白んでくるまで、延々と続けたふたり。それはまさに、意味の有無を超越した終わりなき反復行為。
まあ、くるくるぱーになるほど疲れるものとも言えますが、赤ちゃんの欲求に添うて行動するのが、今のわたしの任務であり、これが彼女との対話の第一歩なのであります。

外界に出て1日しかたっていない赤ちゃんの気持ちになれば、ママのお腹にいたときと勝手が違いすぎて不安だろうし、せめて腕の温もりの中にいたいだろうし、小さい小さい彼女に合わせてやるのが筋っていうもの。
しわしわの手でわたしをきゅっと 掴む感触を楽しんだり、途中で目を開けた顔を見て、わあー白眼が青いー、ママのこと見えるかなあ、なんて喜んだりしながら、おっぱいマシーンになった初日の夜をしみじみ味わった次第です。


産前産後にコメントをくださった皆さん、ホントにホントにありがとうございました。すごく嬉しくて、おかげでおっぱいの出もよくなってます!
でも母って不思議。生んだら突然おっぱいが出るようになるなんて。不謹慎にも、「わたしの初乳でも、三芳の酪農家の方からもらったみたいな牛乳豆腐が作れるかな?」なんて考えてしまいました~
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by babamiori | 2008-07-13 19:25
イモリンよ、おまえもか。
「このイモリたち、ぜんぶオスだよ」
と自信満々に言っていた夫の根拠はなんだったのでしょうか。

「ママー、水草に卵がついてる」と、イモリの水槽に張り付いたまま叫ぶニイニ。
「ああ、あれは違うって。黄色っぽい丸いやつでしょ。水草の芽だよ。パパが言ってたもん」
そう言って取り合わなかったのが2週間前。「パパが言ってた」のひとことで渋々引き下がったニイニでしたが…その数日後。
「ママー、ぜったい卵だって!」
「だからー、違うって。」
「違わないって!!中に赤ちゃんイモリがいるって!!」
半狂乱でわたしの手を引っ張るニイニに仕方なくついていき、水槽の前にどっかと座ってしげしげ見ると。
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「た…たまごだ」
おじゃこみたいなやつが入ってる・・・

「でしょー言ったでしょー卵だって!ぜんぜん聞いてくれないんだから!ちゃんと見ればすぐ分かるのに!」
鼻の穴を膨らませて息巻いているニイニの脇で、今後の展開を考えて完全にトホホのわたし。
…どーすんのよ、この子。
水草についている卵は、どうみてもこれっきり。
こいつ、ただ1匹だけのために、遠路はるばる生きたイトミミズを買いにいくのかい?
ブラインシュリンプを孵化させるのかい?
それは、誰がやるのかい?
せっかくサンショウウオの幼生が大きくなってきて、生き餌を調達する苦労がなくなったばかりだっていうのに。

まあでも、仕方ない。赤ちゃんに罪はない。
四の五の言わずに孵化前の準備をしてあげなきゃ。
というわけで、卵が食べられてしまわないよう、別水槽にうつしてやりました。淋しくないように、ママのいる水槽のお隣りにおいてあげましょうか。
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…なんて観賞価値の低い水槽なんだろう。
何も入っていないようにしか見えない。

それから3日後、ゴミみたいに小さな赤ちゃんが生まれました。
体長4ミリくらい。
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イモチビの誕生です。

うーんでも、1匹っていうのは、さみしい…
普通イモリは1回に数十匹の卵を産卵するらしいのですが、他のやつは食べられちゃったのでしょうか?
あるいは、三芳村の田んぼにて産卵途中の妊婦さんを捕獲してしまい、産み残した分を仕方なくここで産んだのでしょうか?
この子は、生まれてからいちども仲間の顔を見ることもなく、育つのです。競争も刺激もない世界で、水槽の外からでっかい人間に覗かれるだけの人生。(イモ生か。)この子にとって、生きることにどんな意味があるんだろう、いっそお隣りの水槽で親の餌になってた方がよかったんじゃないか?なんて思えてきたりして。
とはいえ、水槽の底でひとりしーんとしているこの子の姿をしげしげ見ていると、せっかく生まれてきたんだしなあ、めんどくさいけどせめて大人になるまで見届けてやるかなあ、という気持ちにもなってきます。
っていうか、卵を見ちゃった時点でそれしか考えてないんだけどね。

それにしても、今年の出産ブームにはお手上げです。
みんな産みすぎー。子宝の神サマにとり憑かれたとしか思えません。
ヘタな神社に行くくらいだったら、うちにおいで!
と、言いたくなる昨今。


ところで、この子は一体、誰の子なのかしら。

そこでギョッとしている、おまえか?
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そこで隠れたつもりでいる、おまえか?
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そこで逃げようとしてる、おまえだな?
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どいつもこいつもタニンゴトみたいな顔して。
母性のかけらも見られないぞ。
(両生類だからしょうがないか。)
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by babamiori | 2008-06-05 10:43 | 東京にて
イモリのカワイさを押しつけるつもりは、毛頭ありませんけど。
フツウ、自分の子って(小さければ小さいほど)どんなにブーでも
「うちの子がいちばんかわいい♪」
と思ってしまうもの。
ちがうかしら?

人様には、
「いやいや、サルで」
「男にしか見えないでしょ~」
などとあくまで客観的なモノ言いをするけれど、それはあらかた社交辞令です、ハイ。
だって年賀状を見れば一目瞭然。
みなさんこぞって親バカ大爆発。恥も外聞もなく。
よくもまあ、どの親もどの親も子供の写真ばっかり載せるもんだ。この写真の子がそんなに自慢かね、とイラッとくる人も少なくないはず。
(あ、うちも毎年そういうのつくるけど。)

実は先日、ニイニの生後5ヶ月くらいの時の写真をたまたま目にした時、
「がぁぁぁぁん!こんなにブーだったんだ…」
と脳天に鉛玉が落ちてきたような衝撃を受けたんです。
だって生んだ当時は「この子、やばいほどカワイイかも…」と、真剣に思ってたんだもーん。
赤ちゃんモデルにスカウトされた時も、巷に溢れる入会金詐欺(たぶん)だとは知らず、
「いゃ~んやっぱり♪」なんて喜んじゃったんだもーん。
もちろんその年は「カワユ~イニイニ特集」みたいな、身内以外は卒倒しそうなほど暑苦しい年賀状を作りましたよ。

でもね、その激しい思い込み&勘違いが、惜しみなく愛情を降り注いで子育てするモチベーションにもなっているわけで、あながち悪いもんじゃない。

予めお断りしておきますが、わたしもきっとお腹の子が生まれたら、否応なくそういうモードになってしまうと思います。
「げ、サル」という顔の子だったとしても、自信満々で「生まれました~♪」と写真を出しちゃうかもしれません。
それでもみなさん、どうかこらえて大目に見てやってください。
一時期どうにもこうにも感性が狂ってしまう、という自覚は、ちゃんとありますから。

ところで、そんなこと考えてたら気づいてしまったんです。
自分がカワイイと思っているものの写真を「みてみて~」とこの場で公開するのは、いわゆる親バカ的アホなのだと。
別に共感を強要しているわけじゃないけれど、
「これがカワイくないと思うひとなんて、まあ滅多にいないだろう」
と、どっかで信じているところがありまして…
でも、よく考えればこの子たち、ペットとしてはマイナーなんだよね。
サンショウウオとかイモリとかカブトムシの幼虫とかってさ。
パンダとか飼ってれば、そんなこと思わなかったと思うんだけど。

でも、すみません!
やっぱりかわいい!
三芳村で捕まえてきたイモチン、ほんっとにかわいいんです。
ってことで、我慢できないのでアップしちゃいます!
いゃん、そんなウルウルした瞳でこっちを見ないで~
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何がそんなにカワイイかって、顔もだけど、しぐさが特に。
まったく不器用な子たちで、泳ぐのもヘタだし(すいすい泳がない。水中で無様に犬かきしているようなかんじ)、陸に上がるのもヘタだし(よく、木につかまりそこねて溺れる)、陸地から下に降りるときは自由落下のように体の重みで落ちるだけで、意志薄弱なかんじだし。
着地寸前だと、こんな状態。
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こんなに不出来な動物が、この地球上によく生き残ったよ。と感動するほどです。
攻撃性ったら、お腹が赤いことくらいじゃない?
でも、そのダメさ加減が、ますますカワイイ…
水面上に顔出して、息吸っている姿ひとつとっても、ダメそうでしょ。
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いや~、見ていて飽きないねえ。
およそアクティブなところがなく、1日のうちの大半はびくともしないんだけど、その陶然とした顔つきもまた、いいんです。
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物思いにふけっているのかなーなんて思うけど、たぶんめちゃめちゃ頭が悪いと思います。何にも考えてないんだと思います。見てると何にも学習しない。ナマズ(も飼ってるんだけど)の方が断然頭いいよね。

でももし、「動物好きなんだけど、毛のアレルギーで飼えないんだよね」なんてヒトがいた
ら、イモリの飼育はかなりオススメです!つるっつるですよ。

ちなみに、こんなにカワイイ写真見ても、気持ち悪いヒトには気持ち悪いんだろうな…ってことはわかってます。
まあ、でも、感性って変わるものですから♪けっこう、見てるうちにかわいくなってきたりね。
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by babamiori | 2008-05-23 11:12 | 東京にて
7歳児の試練!飼っている生き物を、食べる。
焼き鳥は食べるくせに、ツバメの訪問を喜びオウムを飼う、という矛盾について前回触れましたが、今日はそのつづき。(ちょいと房総の話からズレますが、ご容赦を。)
昨夜の、衝撃的な出来事についてです。

GWに八王子の秋川で捕ってきたアカザが、あれから2週間、冷凍赤虫も固形飼料もなーんにも食べないので、心配した夫とニイニが「生き餌なら食べるかもしれない」と言い出し、昨日多摩川に川虫を捕まえに行きました。

ちなみに、わたしは同行できませんでした。突然、足の付け根の骨がギンギン痛み出して歩行困難に。先週までは、ポチンへの出産前サービスでディズニーシーに行っちゃったくらい、元気溌剌していたのに!3度目の妊娠にして初めての苦痛体験です。
どうやら赤ちゃんの頭が骨盤の方にさがってきたため、急激に腹筋が張って骨との付着部が痛んでいるらしい。でも、何を調べても「妊娠後期にはよくあることです」「あと少し、耐えましょう」としか書いてません…
耐えましょうってあなた…ひど過ぎやしないかい!?

おっと、話がズレすぎました。

結局この日の男衆は、なんか妙な形の虫を数匹とヌマエビを数匹ゲットしてきたのですが、それだけにしちゃあニイニの目がらんらんと光りすぎている。
「ママ!すっごいもんが捕れたよ!」
…またかい?
「おっきいエビだよ、テナガエビ!!」
テナガエビって、イタリア料理で出てくるスカンピのこと?
「ニイニがこれ、どうしても持って帰るって言うからさあ。今日は多摩川に、テナガエビ釣りのおじさんがいっぱいいたよ。この大きさだったら立派な食材になるよなあ」
夫の言葉に促されてバケツをのぞくと、確かに10センチくらいの大きなエビが。
「ってことは、これ今晩食べるってこと?」
「違う!!これはオイカワとウグイのいる水槽で飼うの!!」
ニイニは「こんなにかわいいのに食うわけないじゃん」などとぶつぶつ言いながら、子供部屋にテナガエビを持って行ってしまいました。

夕食後。
ポチンが「ママー、ニイニがおさかなのところで泣いてる~」と駆け寄ってきました。
子供部屋をのぞくと、ニイニがテナガエビを入れた水槽の前でベエベエ泣いています。
どうした~?
「は、ハサミを…ウグイとオイカワが…バキッてちぎっちゃった…」
見ると、水槽のはじっこで怯えた様子でちぢこまっているテナガエビちゃんには、ご自慢のなが~いハサミが、両方ともついていません。
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「あららら…でもハサミがどこにも落ちてないね」
「だから!こいつらのお腹の中にあるの!!」
どうやらニイニの目の前で、一緒の水槽にいた4匹のウグイとオイカワがテナガエビに集団リンチをかけ、ハサミを食いちぎったそうな。
はじめは主犯のウグイの口から食ったハサミがはみ出ていたけれど、もぐ・もぐ・もぐ、とたいらげてしまったそうな。
しかしながら、目の前で平然と泳ぐ彼らの様子からは、その残虐な行為を察することはできません。
ス~イス~イス~ダラダッタ~スラスラスイスイスイィィィ~
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そこに夫がやってきました。
「ニイニ、このエビは、もう生きていくのが難しいと思うよ。ハサミがないんだぜ、ふたつとも。このまま水槽に入れておいたら、多分夜のうちに同居の魚に食べられちゃうんじゃないかな。だからといって、川に返してやってもおんなじだよ。
どうするニイニ、このままこの水槽に入れておいたら、こうやって隅で怯えながらちょっとずつ食われて、長く苦しんで死ぬだけだぜ。
ニイニが食べてやったらいいと、思うんだがな」

それを聞いたニイニの悲しみようったら!!
頭をぶんぶん横に振って「かわいそうだよう、できないよう、もう、もう、オレがこの子を持って帰ってこなければよかったんだ、あの時川に返せばよかったんだ、ああぁ~~~!」
と、絶叫しながら号泣。

わたしも、さすがに参りました。
新しく水槽をたちあげて単独で飼ってやってもいいけど、ネットで調べるところによるとそもそもテナガエビの飼育はとても困難で、一晩で死んでしまうことも珍しくないようなのです。しかもうちのは、両手がもがれた丸腰状態で、まわりには獰猛な輩がうようよ。
そうなると…最も安楽に「星」になる方法を探してやるのが一番現実的かもしれず、夫の言うことはあながち非道なことではなさそうなのです。

でもねえ、ニイニ。気持は分かるよ。
一度、飼おうと思って水槽に入れた子を、そこから出して殺して食べるなんて、なかなかできないよね…辛すぎるよね…

ニイニは、水槽の前で泣きながらじいっと考えていました。
まだ若干7歳。「それでも飼う!」と言い張るのかなあ、と思いながら、しばらくそっとしておきました。
すると、泣きはらした顔でこちらにやってきて、
「やっぱり、食べてあげる」
と、ひとこと。
え!?大丈夫??
夫と顔を見合わせると、ニイニはつづけて言いました。
「そのかわり、一瞬で苦しまずに死ぬようにしてあげたいんだけど」

わかった、わかったよニイニ。
じゃあ、どうすればいいか考えようね。

はじめは、川エビの唐揚はおいしいしカラも食べられるし、高温の油に入れれば一瞬で死ぬからいいんじゃない?との提案がありましたが、
「生きている状態で、粉をつけるの?」
「素揚げかな?」
「ニイニが油を扱うのは危ないよね」
などと考えた挙句、却下。

結局、ぐつぐつ煮えたお湯で一度さっとゆがいて、一瞬で「星」になってもらったあと塩を振って焼く、という案を採用。まるごと食べられるという観点からもこれは合格です。

お湯が沸いたのを見届けたニイニが、自ら網を手にし、テナガエビを出してやりました。
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そのまま、お鍋へ直行。
「ごめんね、エビちゃん…バイバイ!!」
ニイニは泣きながらお湯に投入。
(煮てさ、)
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「わ、一瞬で真っ赤になったよ!これじゃ苦しむ暇ないね」
鍋をのぞき、とりあえずホッとしたニイニ。
とび跳ねたときのために押さえるための蓋も用意していましたが、まったく使いませんでした。
茹であがったエビを取り出し、きつめに塩してオーブンへ。
(焼いてさ、)
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ちりちりちり。
こんがり焼いたら、立派な鬼瓦焼きの出来上がり。
ここまでくると、ペットではなくてちゃんと「料理」に見えるのがコワいところ。
はじめは逡巡していたニイニも、思い切って頭からパクリ!
(食ってさ。)
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「おいしい~」
ひとくち食べて、ニイニの表情がぱっと明るくなりました。
「うまいよこれ、パパもちょっと食べてごらん」
夫も、どれどれ、としっぽをちょびっとかじり「これはイケる!!」
おいしい、おいしいよね、そう言いつづけるニイニ。「おいしい」という感覚に癒されたようで、まるまるぺろっと食べてしまいました。
そしてフツウに、ごちそうさま~おいしかった~。

「こうやっておいしいって食べてあげて、ニイニの血となり肉となれば、それが最高の供養になると思うよ」
夫が最後にそう告げると、
「うん。もうこれからは、なんでも持って帰るのはやめるね。
川にいれば、生きてたんだもんね。」
身をもっていろんなことを感じ、納得した後のニイニの顔は、ほっぺたに涙のあとを残しながらもとてもさわやかな表情でした。

ちなみにこの日、ニイニが書いた日記のタイトルは、
『テナガエビなきながらはらへ』。
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by babamiori | 2008-05-19 12:30 | 東京にて



ひょんなことから、南房総に8700坪の土地を手に入れてしまいました。平日は都心で建築ライター・コーディネーターとして働き、週末は南房総で野良仕事。ちょっとムリして始めてみた二重生活ですが、気付けば主客転倒で、どっちがメインの住まいかわからなくなっています。田舎暮らしの衝撃と感動、苦悩と快感をそのまま綴ります。 ニイニ中3、ポチン5年、マメ1年。

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