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三芳産のこどもたちは、今。
ちゃんと愛情をかければ、子は育つのだ。
なんて雑駁なモノ言いではおよそ真理には到達しないと思うのですが、まあ一理あるでしょ。特に、小さい子供に対して放置プレーは厳禁だと思います。労を惜しまず手間も暇もかけてこそなんぼの世界。そうすれば子供の側のみならず、育てる側の愛も増幅するってもんです。
でね、自慢じゃないけど、うちの子たちは、感心するほどすくすく育っています。う~ん、こっちの愛にちゃんと応えてくれてるってかんじ。親冥利につきるなあ~

なーんて別にわたし、ここで子育て自慢を展開しようって言うんじゃありません。
だって、わたしが心を砕いて育てているのって、この子たちだもん。
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か、カワイイ…
三芳村の用水路でニイニが拾ってきたサンショウウオの卵。うちで孵化した14匹のうち、最初に奇形っぽい2匹は★になってしまったけれど、残る12匹はちゃんと元気に大きくなっています。今まだ幼生なのは5匹。あとの7匹は無事に上陸しています。
幼生は共食いするので(実は手足を食べられてしまった子がいるんです。でも最近、再生してきたのでホッとしてます)、ぜんぶ個別のタッパーに入れて育てています。
この子たちがまことに人なつっこい。エサを持ったわたしがこの子たちの前に座ると、タッパーの中から一斉にこっちを見るんです。壁に手をかけて。
「ママ、ごはん。ママ、はやく、ごはん」
わたしには聞こえるんです、この子たちの声が。
「はいはい、ちょっと待ってね~。ママが今あげますからね~」
こうやってサンショウウオと会話しているわたしを、ニイニもポチンも夫も不気味そうに遠巻きに見ていますが、そんなこたぁ知ったこっちゃない。この子たちとわたしの間の心の交流を邪魔することなど誰にも許されないのだ!
「ママー…」
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ああ、見つめられるとキュンとしちゃう~~~~
相手の大きさが3センチしかなくても、こんなにも深い愛情が持てるっていう自分のメンタリティに驚きさえ感じます。間近で顔を突き合わせていると、お互いの大きさの差なんか、どうでもよくなるんです。(格差婚とか、ノミの夫婦とかって、こんなかんじなのかな。…ちょっと違うか。)
でもまあ、はっと我に返ると、やっぱりやつらはあまりに小さいのであります。
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ちなみに、上陸した子たちはこんなかんじ。
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外エラがなくなると、ずいぶん雰囲気が違うでしょう?色も黒くなります。わたしは育ての親だからかわいいけど、言ってみればナメクジに手足、というかんじかな。エサは、生きたホソワラジムシ。(もちろんこれも、飼育して増やしています~)
大人のサンショウウオは非常にスタティックな生き物です。普段はミズゴケの下にいて、まったく姿をあらわしません。こそり、と動く音さえ聞こえません。
よって、ミズゴケと石を飼っているようにしか見えません・・・
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でもって、
我が家にはさらに小さいのもいるよ。
イモチビ。
三芳の水田でニイニが捕ってきたアカハライモリから生まれた子です。うちでただ1粒だけ産卵され、孵化した、天涯孤独のイモチビ。この子もちゃんと育っています。
現在の体長は、1.5センチ。
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イモチビは、一時危ない時期がありました。かれこれ3週間前、お腹に空気がたまってしまい、水底に静止できずに裏返って浮いてしまい、エアレーションによる水流に流されてまるで死体のようになってしまったのです。というか、死んでしまったと思いました。白い気泡の入ったお腹を上にして浮いている姿に、もはや命は宿っていないように見えたのです。もちろん、エサにはまったく反応せず。
南無阿弥陀仏。
「あれ?水槽片付けないの?」
イモチビの死体をそのままにしていたわたしに、夫が聞きました。
「うーん。今日中にやるよ…」
そう言いながらもどうも始末する気になれず、何となく2~3日放置しておいたのですが…なんとなんと!
イモチビが水底にちゃんと足を着いているではありませんか!!
エサを食べていないので紙のようにぺっちゃんこの体だったけど、確かに生きています。時々、水流に煽られてふわっと動いてしまうけれど、体勢を立て直してまたじっととどまるんです。
わたしは奇跡に驚き狂喜乱舞しましたが、その直後に「やばい!エサがない!エサ、エサつくんなきゃ!」とブラインシュリンプの卵を冷蔵庫から取り出して泡食ってエサづくりをはじめました。
…そうそう、イモリの幼生のエサはブラインシュリンプ(シーモンキーとも言う)という生き餌で、こいつの卵を塩水の中で孵化させたものを与えるわけ。孵化にはまるまる1日以上かかってしまうのです。
おねがい、明日まで餓死しないで生きていて…
そう祈りながら見つめて過ごしておりましたら、願いが通じたのか、命が絶えることなく翌日を迎え、めでたくブラインシュリンプにありつけたという次第。イモチビ復活!
その後はもう、もう、ICUでの看護くらいの手厚さでイモチビの世話に励み、なんとかここまで大きくしたわけです。エサが口に入るたびに、「今食べた!」とよろこんだりしてね。
それにしてもこの子、ちょっと手足が細すぎるし、小さすぎるし、ひ弱なかんじなんだよなあ。ちゃんと大人になれるかどうか、今だに心配です。

もうひとつ、うちの秘蔵っ子の成長の報告があるのですが、疲れたので次回にします~~~
わたしの出産前にアップできるかな?もう本当にカウントダウンだからな~
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by babamiori | 2008-07-02 10:18 | 東京にて
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ひょんなことから、南房総に8700坪の土地を手に入れてしまいました。平日は都心で建築ライター・コーディネーターとして働き、週末は南房総で野良仕事。ちょっとムリして始めてみた二重生活ですが、気付けば主客転倒で、どっちがメインの住まいかわからなくなっています。田舎暮らしの衝撃と感動、苦悩と快感をそのまま綴ります。 ニイニ中3、ポチン5年、マメ1年。

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