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カテゴリ:生き物について( 22 )
きーちゃんと3ちゃんの、その後。③
前回のつづきです。

今、我が家の和室には、きーちゃんが棲んでいます。

3ちゃんが死んでしまった後、ネコとの同居はやっぱり危険だと一瞬きーちゃんの里親を探しかけましたが、受け入れてくれそうなのは養鶏場がほとんど。卵も産めないきーちゃんを預けるにはあまりにも不安な場所だということと、「1羽なんだから放鳥まで飼ってやろうよ」とどこかで思ってしまうところもあり、結局、和室の主のままです。

臆病で人馴れしない性格はそのままで、毎日毎日毎日わたしが「きーーいーーーちゃんっ」と声をかけているにもかかわらず今日もまだ「フガァ~~~~ッ!!」と羽を広げて威嚇しています。その警戒心には笑ってしまう一方で、これならマヌケにのこのこ敵の前に身をさらさないだろうなと安心感も感ずるところ。
「ふがふが言ってないでさあ」と野菜やとうもろこし、虫などをほいと与えると、テテテトトトと行きつ戻りつしながらも餌に近づいてあっという間にたいらげます。それがかわいくて、マメはいつもわたしと一緒に「きーちゃんのばっちっちのとこいく!」とついてきます。

そう、、、
もちろんご想像のとおり、和室はえらいことになっています。。
ほーんとばっちっちなんだこれが。

畳や板の間の上にはところかまわず糞をするきーちゃん。
コロコロウンチの時だけではなく、体調によってはベッチョリウンチになることも。しかもそれがコールタール並みに黒い。拭いても拭いてもどす黒い跡がのこってしまいます。毎日がんばって掃除しても空しいほど、もうどうしようもなく汚い部屋になってしまいました。

きーちゃん卒業後にはニイニの部屋になるんだから、リフォームの時キレイにしよう!と思いつつも、これじゃあまりだ、、と、大きなカゴを設えてみました。
犬猫が飼えるほどの大きさがあるので、まだ成鳥ではないきーちゃんなら大丈夫かなと。

がしかし。

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外出多し。。
やっぱり窮屈なんだよね、カゴの清掃時に必ず飛び出し、部屋の中でばたばたばたっ!!!と一回り羽ばたいた後、テテテテテテテテと走って所定の位置に向かいます。

それがなぜかここ。

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生前この和室をマイリビングとし、体調の許す限りこのミニキッチンに立ち、煮豆や葛きり、あんこを作っていた90歳の義祖母が見たら、こりゃ卒倒するでしょう。というかすでに天国で卒倒してると思います。(おばあちゃま本当にごめんなさい!)


日中は日の当たらないこの白い台の上にチンと座っているきーちゃん。
わたしが顔を出すと、落ち着かない様子で右往左往します。

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長い尾が凛々しく、野鳥ならではの毅然とした姿。
と、言いたいところなんですが、挙動はいつもオドオドしていてまったく毅然としていません。ふだんは物陰に隠れてじーーーーっとしていて、気配が近づくと小刻みに走って逃げる。そんな習性です。
和室、けっこう広々と使えるんだけどなあ。
狭いキッチンにいるか、低い机の下にいるか、どっちかだもんなあ。

しかも実は、今、きーちゃんは、

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ザビエルです。

脱毛タヌキの次は、円形脱毛キジかよ!って^^

これは、週末の三芳村移動の際、小さな箱に入れられて搬送されるため。びっくりすると垂直に飛び跳ねる習性を持つキジは天井に頭をぶつけてしまうんですね。それが分かっていたので蓋は紙でつくっていたのですが、度重なる摩擦によってハゲてしまいました。
もう、この姿、カワイくて笑っちゃうのですが、ハゲタカならともかくハゲキジってやっぱり切ないので、最近ではもっぱらお留守番です。

さて。

きーちゃんですが、もうすぐ放鳥します。
全日本雉類研究会の伊藤正さんからのご助言を受け準備に入ります。

5月から約半年も家族として過ごしてきたきーちゃん。
はじめは14この卵、兄弟3羽。すぐ2羽になり。
今、ひとり。

でも、だから、とっても強い子だよ。

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きーちゃんが東京の住宅地にある和室を飛び出し、南房総の青空に解き放たれる日は、もうすぐです。
by babamiori | 2010-10-15 13:36 | 生き物について
きーちゃんと3ちゃんの、その後。②
前回のつづきです。

家に着いたら、泣きじゃくった顔のニイニがよろよろ出てきました。

「ひどい状態だよ、3ちゃん立つことができなくなってるよ、早く病院に連れて行こうよ」
1階のリビングに入ると、床には3ちゃんの羽が無残に散乱していました。
いつもと変わらずこちらを見るくろとぴょん。
くろぴょんただいま~!元気だった~?と声をかけることができず、息を飲むわたし。

ニイニによって和室に隔離保護された3ちゃんを見ると、前につんのめるような状態で座っていました。わたしが行っても、動くことができない。
部屋にはリビング以上の量の羽がちらばっていました。
あわてて抱き上げタオルでくるむと、ぐったりとなされるがままになっている3ちゃん。
3ちゃんの腹部には出血の跡があり、じっと開けた目がたまにすうっと閉じます。「起きて3ちゃん!元気出して!」と抱きしめてさすってやると、また目をあけて、微妙に首を動かします。


わたしは思わずじーちゃんの最後を思い出しました。
奇形で体に自由がなかったじーちゃんでさえ、死ぬ前日までは足にも羽にも意志が漲っていました。行きたくないところには行きたくない、抱かれたくないときは抱かれたくない。そんな気持ちを全身で表していました。
本当に、動けなくなったのは、最後に抱いたあの日だけでした。
じーちゃんの体温と命がわたしの手のひらに染み込んでいき、同時にじーちゃんから体温と命が抜けていく感触が、とてもこわかった。「ダメ!ちゃんとしてじーちゃん!ちゃんと生きて!」と息を詰めて念じつづける中、目を閉じ、足が伸び、すうっと軽くなったじーちゃん。

3ちゃんを胸に、あの時の無力さが蘇ってきました。

「きーちゃんは?」ニイニに聞くと、「生きてるよ、傷もないよ、机の下にいる」。
警戒心の強いきーちゃんはどうやら逃げ果せたようで、机の下に隠れたまま神経質に足踏みをしていました。
よかった・・・生きてた!
守られていたはずのじぶんたちの住処に敵が侵入し兄弟が襲われた恐怖からか、いつもより更にびくびくしているきーちゃんに「大丈夫よ、大丈夫よ、あなたはここで待っていてね」と声をかけ、部屋を暗くしてしっかりと扉を閉めました。

・・・この扉を、ネコが、開けたのか。

くろとぴょん、とは思わず、「ネコ」と思うわたし。
憎らしいはずの敵が、かわいいかわいいくろとぴょんだなんて。


保育園にいるポチンとマメをかっさらうようにピックアップし、3ちゃんを抱かせたニイニを助手席に座らせて、じーちゃんの時にお世話になった「横浜小鳥の病院」へ向かった時は、18時をとっくに過ぎていました。「急患ですね、いいですよ、予約なしでいいからすぐに連れて来て下さい」と言っていただいたのを頼みの綱に、美しい夕焼けの中、第三京浜を疾走。
隣のニイニに「3ちゃん生きてる?」と1分ごとに聞き、「生きてるけど目が閉じちゃう!」「生きてるけど元気がないんだよ!」と悲鳴のような返事が返ってくるという緊張した車内。「3ちゃん大丈夫?」「ニイニにはわかんないよ!」「でも生きてる?」「生きてるけど・・・ママ早く病院に着いてよ!!」
そんなやりとりを、何十回繰り返したでしょうか。

と、突然「あっ・・・3ちゃんが暴れる!ママどうしよう!」とニイニが叫びました。
タオルを押しのけ、羽をばさばさと動かす3ちゃんに、ニイニの手が緩みます。
「ひょっとして元気になったの??」と思わず明るい声を出すと、「でも押さえきれない~」というニイニの声と同時に3ちゃんが車内に飛び出し、バタバタバタバタとはばたきました。

「うわ!!どうしよう!!ニイニにはつかまえられないよ!!ママどうしよう!!」
「いいからつかまえて!ママ運転中だから手が出せない!」

3ちゃんは、天井に届きそうな高さまで全身の力で羽ばたくと、そのまま、ばさっと下に落ちました。

助手席のニイニの足もとで、突然動かなくなる、3ちゃん。

今だとばかりにあわてて3ちゃんを抱き上げた直後、えっ・・・と動きの止まるニイニ。

「ママ、、、ママ、、、、3ちゃん動かない。今死んじゃったかも」

「うそでしょ?」

「ほんとだよ、、、ほんとだよ、、、3ちゃんぜんぜん動かない。首がぶらぶらなんだよ。
ああそうだ、ニイニが・・・ニイニが拾い上げたとき、首折っちゃったのかもしれない・・・どうしよう・・・どうしようママ・・・そんなのやだああぁぁーーーーー!!」

ニイニの号泣が、車に響きました。

「ニイニが殺したんだ、ニイニが殺したんだ、せっかく生き返ったのに首折って・・・ニイニが3ちゃんを殺したんだ・・・!」

3ちゃんを抱きかかえ天を仰いで号泣するニイニ。目をやると、ニイニの手の中で絶命している様子が、はっきりと分かりました。

「ニイニ、あなたが殺したんじゃない。今のは最後の羽ばたきだったんだよ。ニイニは助けようとして、がんばっただけだよ。泣かないで、とにかく病院まで行こう」

ニイニのせいだ、ニイニが殺したんだとつぶやきながらおいおい泣き続けるニイニには、わたしの声はほとんど届いていないようでした。



じーちゃんの主治医の先生は、3ちゃんの亡骸を、とても丁寧に診てくださいました。
「これは多分、首が折れたんじゃなくて、この首の傷が致命傷だったんだよ。きっとネコに振り回されちゃったんだね。一生懸命来てくれたけど、残念ながら、もうお亡くなりになってますね。」
こどもたちとわたしは、だまりこくってうなずきました。
「もう1羽、いらっしゃるんでしょ?何かあったらまたご相談下さい」
ぼんやりしているニイニのぶんまで、ありがとうございますと深々頭を下げました。


真っ暗な帰り道、3ちゃんの亡骸を抱きながら助手席で泣き寝入りしてしまったニイニ。一方わたしは、渋滞の中をとろとろと運転しながら、朦朧とする頭でずっと考えていました。

誰がリビングをあけたんだろう?
誰が、キジ部屋をあけたんだろう?
どっちもネコとは考えにくい。つまり、誰かがきちんとドアをしめなくて、そこからネコが脱走して、悲劇が起こった。
誰のせいだろう・・・

でも。
誰のせいかを特定することに、意味があるんだろうか?
責任をひとりになするのは正しいのだろうか?
そもそも、この飼い方そのものに無理があったと、考えるべきじゃないだろうか。
喰うものと喰われるものが同居する危険を押して、キジを飼い始めたことに。
さんざん注意していたのに、注意しきることができなかった。
そして、きーちゃんと3ちゃんを、とんでもなく怖い目に遭わせてしまった。3ちゃんの命を奪ってしまった。自分のもとで大きくすると誓っておきながら。

ならばあの時、見つけた卵を放置しておけばよかったのか?
・・・ひょっとしたら、それがよかったのかもしれない。
そうすれば、こんな不幸はなかったんだ。


次の日、保育園の先生から「キジの話をポチンちゃんから聞きましたよ」と言われました。
ポチンは「キジがくろとぴょんに殺されちゃったの、でもネコはどうしてもキジを食べちゃう性格だから、悪いのはドアを閉めなかった人間なんだよ、ネコは悪くないんだよ」と、泣きそうな顔で必死に説明したそうです。


その週末、三芳村で3ちゃんを埋葬しました。
じーちゃんの眠る、あの木の根元に。
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じーちゃん、天国から3ちゃんに手をさしのべてください。
ここは、怖いことなどないからね、って。




こうして我が家には、こわがりのきーちゃんが、ぽつんと残されました。

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(つづく)
by babamiori | 2010-10-12 12:53 | 生き物について
きーちゃんと3ちゃんの、その後。①
きじの、きーちゃんと3ちゃんについて、ずっと書かずにおりました。

あまりに重たい話題で、どこからどうやって書けばいいのか分からず・・・ご報告から逃げていたようなものです。

どうしてる?
元気?
まだいるの?

いっぱい聞かれ、うーんいろいろあってね・・・とごまかし続けてきました。

でも、意を決して書きます。孵化する前からずっとみなさんに励ましていただき、ここまでやってきたことへの、責任を果たさねば。

何回かに分けて書くことになりますが、どうか最後まで読んで下さい。


キジのじーちゃんが奇形で生まれ、1ヶ月で絶命した後。
我が家では、以前にも増して残された2羽のことを大切にするようになりました。
和室は完全にキジ小屋となり、きーちゃんと3ちゃんは自由にその中を飛び回り、優雅に窓辺でひなたぼっこをし、キジとしては一風変わった都会暮らしを満喫していました。(少なくともそう見えました。)
キジ部屋の前には、こんな貼り紙が。
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同じ家に喰う者と喰われる者が同居することから、細心の注意を払ってネコとキジの棲み分けを守らねばならないという状況。
ネコの棲む1階のリビングと、キジの棲む中2階の和室は、ぜったいにドアを開けっ放しにしない!というルールは家族全員でガミガミ言い合いながら死守していくことに。2歳のマメも、「にゃんにゃんがにげちゃうよ!」と自らドアを閉める癖がつきました。

きーちゃんと3ちゃんは性格がぜんぜん違い、危なっかしいほど人なつっこかったのは、3ちゃんでした。
警戒心が強いきーちゃんは人間が部屋に入るとテレビの後ろに隠れてしまうのですが、3ちゃんはのこのこやってきて「おいしいもんちょうだ~い」と畳をつつく。「そんなんじゃ、自然界ではやっていけないよ!本能で逃げなさい」と諭しながらもかわいくてついつい、手から餌をやって鼻の下をのばすわたし。
ずっと小さいまま、こうやってうちで過ごせればいいのになあと思いながら、野生動物に触れることのできる感動は色褪せぬまま、この手で育てる幸せをかみしめていました。

動物好きのマメはママと一緒にキジ部屋(=和室)に行くのが大好きで、「ぴよぴよのばっちっちーのおそうじいく!」と階段をよじのぼって、「き~~~ぃちゃん!さぁ~~~んちゃん!」と頭のてっぺんから猫なで声を出し、小さな手に餌をこんもりのせて食べさせてやろうとしていました。(実際は、異様に鼻息の荒いマメには2羽ともなかなか近寄らず。)


わたしがもっとも好きだったのは、夜の姿でした。
兄弟で身を寄せ、まるで置物のように窓辺に座って、車が通るのを眺める風情。

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外の世界を知らず、この室内で育つ2羽。
なんてかわいらしいんだろうと胸がきゅんとなるのですが、それはどうしても不自然に見える光景でした。纏足した少女への憐憫のような感情が沸き起こり、「拾って育てるという判断は間違っていたのか」と自分自身のエゴと対峙する苦さを感じてしまうのでした。

そんな飼い主の葛藤など知らずにきーちゃんと3ちゃんは日々よく食べ、羽にうっすらと玉虫色の輝きが見られるようになり、3ちゃんよりちょっぴり大きなきーちゃんがたまに「ぴーよっ!ぴーよっ!」と鳴くことで、ああこれはケーンケーンに変わる声だからきっとオスだなと分かるようになり、すくすくと大きくなっていきました。
セカンドハウスにも毎回一緒に来て、網戸越しに感じる三芳村の木々のざわめきや空気の匂いに全神経を傾ける2羽に、「将来はここで暮らすんだよ」と言い聞かせていました。


そんな、ある日。

仕事からの帰り道、携帯電話に着信がありました。
学校から帰ったニイニからでした。

「ママ、どこにいるの??早く帰ってきて!!」

ほとんど泣き声のニイニ。

「どうしたの?何があったの?」
「大変だよ、どうしよう、3ちゃんがクロとピョンにやられてる!!部屋のドアが開いてたんだよ!!もう、3ちゃんぐったりして動けない・・・早く病院に連れて行って!!」

途中から泣き崩れてしまうニイニに、わたしは思わず「なんですって!」と叫んでしまいました。「3ちゃん死んじゃったの?まだ生きてるの?どうなのニイニ!どうなのよ!!」

「まだ生きてるけど・・・もう動けないんだよぉ、座っちゃって動けないんだよぉ!早く、早く病院に連れて行ってよ!じーちゃんが見てもらってた病院に、ママ早く!!」

わたしは震える手で携帯を持ち直し、「わかった。今からすぐ帰るから3ちゃんをタオルでくるんで待っていて」と伝え、重たい鞄を小脇にぎゅっとかかえて走り出しました。


想定しうる中で最悪の事態が、起こってしまったのでした。

(つづく)
by babamiori | 2010-10-08 16:43 | 生き物について
グッドスメル。
田畑をかけまわり、トンボに飛びつき、山から聞こえるウリボウたちの声に緊張し、木に登ってヘビを追い、さんざん遊んで疲れてストン。と、眠る。

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そーっと、鼻を近づける。

とくにこの肉球の匂いがたまらないの。

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干し草と、土と、青臭い雑草の匂い・・・♥
くんく~ん♥
変態でもいい。幸せ。
by babamiori | 2010-09-28 09:59 | 生き物について
猛省:シカブタネズミの正体。
シカブタネズミと遭遇してから、2ヶ月近く経とうとしています。

はじめの2週間くらい、わたしたち家族はずーっと心のどこかに不安を感じ続けており、「ニイニ、ひょっとして?」「ち、ちがう!ママこそヤバいでしょ、ほらそことか」「これが?・・・そんなはずは、、」「オレはありえないからな」「わたしも!」「ポチンは充分ありえる。一緒にいたんだから」「うそぉ~~ヒぃ~(泣)」と不穏な雰囲気が漂うことがままありました。

1ヶ月ほど経過すると、やっと完全に不安から解き放たれ、「いや~大丈夫だったねっ」と笑顔で振り返ることができるように。
同行したニイニの友達のよっちゃんも大丈夫だった様子。
やれやれ!!


・・・話はあの日にさかのぼります。

ニイニとよっちゃんが用水路で見つけた謎のかわいい動物が、シカブタネズミ(仮称)。
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ぜんぜん逃げないでこっちをじーっと見ているので、たまらなくなって引き上げる。
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そして・・・タオルにくるんで抱き上げました。
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どうやらちょっと弱っているようで、小刻みにふるえながらじいっとしています。たまにヒトの顔を見上げてもぞもぞしますが、タオルにくるまれたままおとなしく抱かれているなんて野生動物とは思えない。愛しい気持ちがツンツンとこみ上げてきます。

「この子、なんなんだろう?」
「やっぱり飼われていた動物が逃げ出したんじゃないかなあ」
「めっちゃかわいい!人なつっこそうに見てるじゃん!」
「近くの動物病院に連れて行ってみる?」
「あるいは、保健所なら動物の種類が分かるかもよ」
「・・・っていいながら飼おうとしてるでしょママ」
「うーんそれはやっぱりちょっと難しいよねえ、ネコとキジがすでにいるし、うち」
「・・・っていいながら飼おうとしてるでしょママ」
「だからー、むずかしいってば。場合によっては考えるけど」
「ほらあ!!やっぱり飼いたいんだあ!!」

そんなことをがやがや言いながらビニールハウスにいる夫に見せに行きました。

「ねえ!!すんごいヤツ見つけちゃったよ!!」
「見たことないよパパだって絶対!」
「これ見てよ!かわいいでしょ?何だと思う??」

汗をぬぐいながらのっそりとビニールハウスから出てきた夫は「なにがあったの」と言いながらわたしの腕の中にいるシカブタネズミをじいっと見て、ぼそっとつぶやきました。

「やばいって。返したほうがいいよ。こどもたちは近づくんじゃない」

え??なぜ??
どうしたのそんなコワい顔して。
かわいいじゃんコレ。何が問題なの?

「だってさあ、捕まえられるってことは弱ってるんだよ。毛もほとんど生えてないし、なんかの病気にかかってるんだよ。見てごらん?皮膚だってヘンじゃないか。考えなしに連れてきたり触ったりしちゃダメだ。返してきなさい」

コワーい顔の夫に、わたし含めこどもたちもびっくりして、しーんと黙りこくりました。
怒んないでよぉ・・・

「ま、まあ、とにかく素手でさわらないこと。こどもたちは特にだぞ!あと、こいつが何なのか調べたかったら、一応写真撮っておけば同定できるんじゃない?」

というわけで、顔はこんなで、
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足はこんな形。
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うーん、ネコみたいだな。爪が伸びてる。

と、写真におさめ、しょぼしょぼともとの山に返しに行くことに。

触るなとか言われた後なのでこどもたちはかなーり恐れて後ろの方からびくびくついてきて、「病気なのかな」「人間にうつるのかな」「そんなことないよ」「もしうつるとしてもママだから」と、さっきのカワイイコールはどこへやら。

「ちゃんと生き延びるんだぞー」と声をかえ、山の緩斜面の途中に放すと、すったかすったかと上へのぼっていってしまいました。

うーん。
飼えるとは思ってなかったけど、なんか、残念。
だいたい今まで、これはと思うものはすべて飼ってきたからね。
ってやっぱり飼いたかったのかなわたし。



家に帰ってみんなでシャワーを浴びました。「触っちゃダメ」のことばに一番おののいていたよっちゃんは石けんでごしごし体を洗い「これでもう、こわくないぞ!」と明るい声を出していました。ごめんよっちゃん。

昼ご飯に戻ってきた夫は、すぐにこの動物の正体を割り出しにかかりました。
わたしが「さっき調べたら、ハクビシンでもないし、ネコでもない。でね、フクロネズミってのも考えられるかなーって。顔が似てなくもない。あるいはアナグマって線もある。だって最近増えてるらしいよ」などと見解を述べても無視。ニイニからは「ぜんぜん耳の形も顔もちがうじゃんママ」と横槍が入ります。

ふん!!そんならなんだっていうんだ!?とそっぽを向いていると、ほどなくして夫がくるりとこちらを向き、「・・・なあ、みおり。これだよ」と、手招き。

なに?
なになに?
わかったの?

「見てみ。」

検索画面をみると、そこには「タヌキ 脱毛」とかかれていました。

・・・なに?タヌキ??
あれが???

「そんな珍しい動物だと考えるんじゃなくて、この辺りによくいて、脱毛してたらどんな顔になるかって考えたらさあ。やっぱり、そうだったよ」
見れば、こりゃまちがいない

他のページ見ても、わたしたちが見つけたシカブタネズミと同じ様相。

「なんで脱毛するかってね、疥癬症にかかってるからだよ。ヒゼンダニっていう小さな小さなダニが、生き物の皮膚に飛び移ったらトンネルを掘って卵を産むらしい。人間にもうつらないとは言えないらしい。しかも皮膚接触で感染するらしいよ。強烈な痒みがあって、ダニの掘ったトンネルが皮膚から透けて見えるらしい」

「大丈夫!ぜんぜん痒くない!」と、ニイニ。

「いや、疥癬の潜伏期間は、2週間~1ヶ月、とある。すぐには症状は出ない」と、夫。


・・・なるとしたら、わたしだ。
こどもたちはタヌキにさわってない。わたしはタオルでくるっと巻いただけで、ずーっと抱っこしてた。延べにして20分以上。疥癬タヌキのページには「絶対に触れないでください」ってたくさん書いてある。なのにわたしってば。。まあでもたぶん、素手では触ってないと思うけど・・・でも・・・ひょっとしたら思いあまって「かわいいねえ」と頭をなでたかもしれない、か?

「ママ、なでてたよ」とニイニ。

・・・間違いない。
これでわたしの感染は確定だ。

「ま、今じゃいい薬があるから、なったら治療すれば治るさ」と夫。

・・・既成事実化してる。

2週間後に痒くなるまで、わたしはじーっとヒゼンダニが自分の体を掘り続けるのを待ってなきゃなんないんだろうか?

あああ、やだなあ!!

しかも、もし手が感染したとしたら、そもそもわたしは掌蹠膿疱症持ちだからたいてい痒みがあるし、疥癬にかかってるんだか持病だか区別つかないじゃないか?
知らないうちに感染してたら、治療が遅れるのか??

「ママが感染したら、いちばんはじめに、一緒に寝てるマメにうつるな」と、また夫。


さ・い・あ・く↓↓↓


確かに、あのシカブタネズミ、もとい、疥癬タヌキはかわいかった。
こどもたちと一緒に興奮して捕まえて、あわよくば飼いたいとまで思った。
あの疥癬タヌキにはなんの罪もない。
問題は、わたしにある。

なんでもかんでもかわいがろうとしたり、安易に近づいたり、やっぱり自然への対応が甘いのかもしれない。本当の意味で、自然を理解し、畏れを持っていないのかもしれない。自分の身を守る知識や警戒心を持たなければ、ちゃんとした田舎人とは言えない。
浅はかに何でもキャーキャー喜んでいるだけの、バカ丸出しの田舎素人だ。

ウルシの葉っぱをぱきっと取って「ウルシはかぶれるっていうけど本当かどうか実験」と自分の肌に汁をすりつけ、とんでもなくかぶれてしまったニイニを「なんておバカな!!」と怒ったけど、わたしだってたいしてレベルが変わらないってことだ。


あれからずっと、「もし疥癬にかかっても、自分への戒めとして甘んじて受け止めねば」と、神の声が聞こえるのを粛々と待っていましたが、幸い、ヒゼンダニはわたしに興味を示さなかったようです。無事に1ヶ月の壁を越えることができました。
虫さされの跡やちょっとした痒みにいちいち「疥癬かも。。」とおびえる日々は、一応終わりを告げました。

でももし、疥癬にかかっていたら。
このブログでのご報告は、ぐっと深刻なものになっていたでしょう。


みなさんも、カワイイ疥癬タヌキを見かけたら、抱っこしたりなでなでしたり、飼おうと思って持ち帰ったりせずに、そっとその場を離れましょう!
戒めの意味を込めて、日本獣医学会の「野生タヌキの疥癬症について」より抜粋を掲載しておきます。

「タヌキやキツネで発生している疥癬症がペット由来なのか、それとも元々自然界に分布していたのか、という議論があります。これまでに行われた研究結果からは、はっきりとした結論は出ていません。ただ言えることは、人間の自然破壊によってタヌキやキツネが生息場所を失った結果、生息密度が高まったり、ゴミや餌付けのために集合したりして接触機会が増して感染リスクが高まった状況があると考えられます。このことからも、私たち人間が関わって、野生動物に感染症の発生リスクを高めてしまうことは避けなければなりません。

私たちにできることとして、
1) 野生動物のおかれている現状について広く普及啓発し、正しく理解すること、
2) ペットを飼う飼い主のモラル向上(捨てない・逃がさない・放し飼いにしない)、
3) 人と野生動物の適正な関わり(餌やりをしない、ペットとは異なり自分で生きられる動物であることの理解)、
4) 身近な自然環境を保全する努力、
5) 調査研究に基づく環境モニタリング、などが重要と考えます。」



疥癬うつされる!しっしっ!なんて被害者ヅラする前に、タヌキも人間の被害者だと認識しておきたいと思う次第です。はい。
あの子、まだ生きているかな・・・
by babamiori | 2010-09-24 14:40 | 生き物について
男子の狩猟本能。
いる木には、いるんです。

砂糖と焼酎とリンゴジュースとお酢を適当に混ぜてぐつぐつ煮立ててドロドロですっぱクサい褐色の液体をつくり「このトラップならミヤマクワガタだっておびきよせられるぞ」「くっせ。。最強の匂い!!」と息巻いてあちこちにべたべた塗りたくったり、
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「ライトトラップつくったら最強じゃん?!」「オレたちでつくってみるか!」「懐中電灯をつけっぱなしにすりゃいいんじゃん?!」「・・・でもお父さんは300ワットとか必要で、発電機とかも必要だって言ってたよ」「・・・オレ、そんなの買うおかねないし」「・・・オレも妹の誕生日プレゼント買っちゃって今超びんぼー」と勝手に盛り上がって盛り下がった挙げ句、けっきょく夜道の電灯下探しでデカモノを仕留めようと話がまとまって、夜釣り用のヘッドライトを光らせて歩き回ったり、
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そんなやみくもな努力は、1本の電話にあっさり負けました。


「三芳の堰の近くに、有名な木が1本あるって。遠くから車で来る人もいるくらい、よくいるんですって」

村上さんの奥様に教えていただいた地元情報は、どんなトラップよりも確実。
この木か?と狙いを定めて近寄れば、
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ニイニの、飛び出た目ん玉の先に、
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ヤラセのようにカンペキな構図!!
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「こんな風に樹液がじゅわーっと染み出している木なんて滅多にないよ!」


今年初のカブトムシ♂♀、ゲット~~~!!
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こちらリリースせず、お持ち帰りです。


もちろん、海でも網を振り回すハンターたち。
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マヌケな順にひっかかっております。
ハゼ、イソスジエビ、カニ。
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モクズショイ。
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ハコフグ。
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でも容易に食えないし飼えないのでリリース。
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4年男子、ろくでもない夏の行脚はつづきます。。
by babamiori | 2010-08-09 16:22 | 生き物について
嫁にはやらん。
ついこの間仕込んだばかりなのに、こんなに大きくなって。
感無量です。
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・・・おーっとと。
あまりに似ててウッカリ間違えやした。こっちのコトだ。
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生まれた時はマメだったのに、今やイモと見紛うほど大きく成長しました。
「あっ」という間もないほどすぐに、マメ、2しゃいです。
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ニイニとポチンの間にごにょごにょ割り込んできて「ニイニ、どきなしゃい!」「ポチンちゃん、あっちいってくだしゃい!」とふたりを蹴散らしてママの膝をゲットする生命力の持ち主であり、「まっあーまっ。だっこっしてー。だっこっしてー。だっこっしてー。まってっるよ-。まってっるよー。じゅーっとじゅーっとまってっるよー」と妙なふしまわしの創作歌を歌い続け「ゴメン今日はママ、ギックリ腰でね。イタイイタイなの。だっこはできないのよ」と丁重にお断りしても「だいじょーぶよ!ママ、いたくないよ!ぜんぜんだいじょーぶ!だっこだいじょーぶ!がんばーれ!」としつこく励ましてくるタフネゴシエーターでありますが、何を言ってもまだまだ、ママから生えているようなだっこ虫の分際です。

寝相も1年前と変わらず。
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やることの大半が、人生初体験。
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着るものの大半が、お下がり。
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在りし日の義祖母は「餅と子供は3つまで」とよく言っていました。
3歳までに、子供は一生分の親孝行をする、とも。
そんなこたーない。いくつになってもカワイイよ言いたいところですが、「やっばいほどカワイイ」のはやはりこの時期だけだよなというのが正直なところ。


だからついつい、時間よ止まれ!と言いたくなる。

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イモからハナになっていく、マメであります。
by babamiori | 2010-07-19 18:03 | 生き物について
きょうだいは生きています。
前回は、じーちゃんとわたしたちへのお気遣いのコメントやメールをたくさんいただき、本当にありがとうございました。

じーちゃんのきょうだい2羽は、今も元気に育っています。
右がきーちゃん(たぶんオス)、左が3ちゃん(たぶんメス)です。
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「三芳には連れていくんですか?」と、よく質問されますが、呆れられそうで答えにくくて。
・・・やっぱり、連れて行ったら変ですか?

うちはファミリーカーの中でもかなり大きめの車に乗っているんですが、それでも狭くてしんどいです。
後部座席にはびっちり3人こどもが並び、後ろの荷物置き場には相変わらず東京から運び出す植物の鉢やら食料日用品やら釣り具やらいろいろ、それに、でっかくなった1歳のくろとぴょんの入ったケース、きーちゃんと3ちゃんの入った段ボール箱など積んでます。
命満載です。
移動中は車の後ろのほうから、ぴよぴよぴよぴよ、ちりんちりん(ネコの鈴)、がさがさがさ(キジが揺れる箱の中でバランスをとる足音)、時々みゃ~(おい、ぴよぴよってなんだ?といぶかる声)が不調和音で常に聞こえています。
食う者と食われる者が隣り合わせに同乗している緊張感も、そこはかとなく漂っています。


三芳村の家では、今までまったく使っていなかった2階の洋室がキジ部屋となりました。
いつもは鶏用の飼料を食べさせていますが、三芳にいる時は外から虫やミミズ、雑草、土などを運び込んで新聞紙の上にぶちまけ、「大きくなったら、これらを喰らって逞しく生きるのだよ」と知らしめることに。

これは、「お持ち込み野生」試食の日。
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見たこともない、生き物のにおいがムンムンとたちのぼる土を前に、動揺するふたり。
ある程度のところまではとっとっとっとっと!と近づくのですが、むやみに突入せず遠巻きに様子を見ながら「なんだこれ?ばっちーぞ」とかなりアヤしんでいました。

それでも、徐々に近づき、ついにツンツン。
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でも何だかつつき方が変なんです。
やたらめったら何もないところもつつき、ほとんど見事な空振り。
カカカカ、カカカ、コココ、コココココ。(くちばしがフローリングにあたる音。)

うーん、アホだ。
キジは頭が小さい、チキンヘッドだ、確かに飼っていても賢いと思ったことはない。
でもそれにしてもアホすぎる。
なぜだ?

・・・と、見ていてハッと判りました。

たぶんキジって眼で食べ物を判別してるんですね。嗅覚とかじゃなくて。

うちでは雛の時からの習慣で、飼育箱の下にキッチンペーパーを敷いていたので(表面にデコボコがあり歩くとき足が滑らない)、新聞紙っていうものの上を歩いたのが、このときが初めてだったのです。

で、ツンツンツンツンツンツンツンツン、活字をぜーんぶつつく。
政治面を歩きながら、枝野幹事長の目もツンツンツンツンつつく。
「あああああ!!どれが餌なんだ??情報過多で分からん!!」と、彼らの小さな頭に余計な混乱を招いたことは明白です。
あとから考えれば申し訳ないことをしました。

しかも初めて食べたミミズに、大変なショックをうけたようです。

以下の動画は、ミミズ食べた直後。
きーちゃん(手前)の挙動に注目。

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くちばしにミミズの粘液がついてしまったのがよほど不快だった模様。
「くっそー、とれねー、ネバネバがとれねー」と床で拭き取ろうとしてるし。軟弱だ。


いやあ、本来なら、外を自由に歩き回らせてあげたいんだけどね。
だって、生まれ落ちた場所の世界が、ガラス戸一枚むこうがわに、ぶあーっと広がってるんですからね。
草むらに隠れたり、木の枝にとまってみたり、もっといろんな虫を味わってみたり、川で水浴びさせたりと、奔放に遊ばせてやりたいと思いたくもなるでしょう。くろとぴょんみたいにさ。

だってやっぱり変だもん、キジを室内飼いなんてさ。

って言っても今んとこまだムリムリ。そんな恐ろしいことはできませんね。
だいたい家の中にかくまっていたって相当な危険と隣り合わせなのだ。

「おい~、そのぴよぴよってのは何なんだ~、ここを開けろ~」
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・・・ハンターぴょん、参上。
1階の庇の上にのぼって狙ってた。ぞぞっ-!


というわけで、この子たちを内外の天敵から守り、健康管理を怠らず、無事に育て上げることが、当面のわたしの使命でありまする。
空から見張ってる子がいるからね^^
by babamiori | 2010-06-22 14:13 | 生き物について
じーちゃん、がんばる。
じーちゃんは今、がんばっています。

ちなみに、祖父のことではありません。
先日卵から孵した、キジのじーちゃんです。


一緒に生まれた他の2羽は元気に駆け回っていますが、じーちゃんは立つことさえ困難で、脚が常に開き、じたばた動き回ることでいつも疲れてしまっていました。
餌を食べるのも一苦労。やっとの思いで自力で食べますが、わたしが食べさせてやると、脚の不安定感がなくて楽なようで、「おなかすいてたんだよ~」とばかりに猛然と食べます。
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この食欲だけが、ひょっとしたら生き残れるかな?と思える、唯一の救いに見えまして。

ハンディのある子は淘汰の対象と考えることができず、今がんばって生きているじーちゃんをどうにかして助けてやりたくて、あれから何軒もの動物病院に電話をしました。

小鳥を見てくれる動物病院は数が少ないため、都内すべてに電話してみましたが、症状を言う前に「卵を拾って孵化してもらったキジの雛なんですけど」と言うだけで「うちでは野鳥を診ることができません」と断られてばかり。
ああ、この子は動物病院にも見放されてしまうのかな・・・と暗澹たる気持ちになると同時に、野鳥の卵を拾って産ませてしまったこと自体が罪だったのかと後ろ向きな考えが頭をもたげたり。

それでもあきらめきれず、この際、都内に限らず、ちょっと遠くてもいいと思って探しつづけたところ、はじめて「暖かくして連れてきてくださいね」と言ってくれたのが、横浜の子安というところにある「横浜小鳥の病院」でした。

オウムやインコ、ウサギなどの小動物を専門に診ている病院で、朝一番の予約をとったのに8時半の時点ですでに7-8人も待っているという盛況ぶり。立派な携帯用鳥かごに入っためずらしげーな鳥たちが受診を待っている中、小さな空き箱に入った小さなじーちゃんは、何だかとってもお粗末に見えました。
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診察してくれたのは、若いのに芯のあるかんじの先生でした。
じーちゃんの脚をのばしたり縮めたり、お腹をさすったりした後、「これは、ベローシスですね」と診断されました。

ベローシスとは先天性の奇形で、「脚外れ」とも言われるそうです。脚が腰骨から外れて、足の付け根が外側を向いてしまってしまうもので、成長につれてその脚のねじれが進行してしまうとのこと。
テーピングで治る子もいるそうですが、じーちゃんは奇形の程度が悪いため、何とか脚を固定するためにテーピングをして立てるようにしてやり、手術のできる大きさになるまで待つしかないそうです。

「雛の成長はとても早いので、テーピングはしばしばやりかえなくてはなりませんけど、あなたけっこう遠いですね、通いきれますか?」と、先生に言われました。

その、厳しく問うような口調には、「あなたには、拾った野鳥の命に対し、本当に責任を持つことができますか?」というニュアンスが含まれていました。

頭には一瞬、余白の少ないスケジュール帳の紙面が浮かびましたが、真っ黒な目を泳がせて不安定な脚をばたばたさせているじーちゃんを見ながら、「がんばって通います」と答えました。
答えながら、覚悟したような状態です。

そんなわけで、今、じーちゃんとわたしは週2回、横浜小鳥の病院に通っています。
行って帰って2時間半。早朝の時間を利用して、何とかやりくりしています。
テーピングをしないと胸で体を支えるような形になってしまうため、肺が発育不良になるそうですが、じーちゃんは何とかテーピングの不自由に耐えて、立てるようになっています。はじめは転んでばっかりで目も当てられなかったんだけど、それはもう、本人ががんばったんだよ。
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はじめて行ったときは34グラムでしたが、1週間経って、47グラムになりました。
鳥信で飼った飼料ではタンパク質が少ないとのことなので、は虫類の飼育に使うミルワームを追加して与えることに。
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ミルワームだけだとリンばかり摂取してしまうカルシウム吸収を妨げるとのことなので、雛の餌を食べたミルワームを与えなさいと指導されました。
いろんなサイズのミルワームがいますが、このサイズなら雛でも食べられます。
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何とか、元気に大きくなって欲しい。
ね、じーちゃん。
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この、細い首は、わたしがきゅっと指で絞めたらコロッといってしまうほど弱々しいのです。

ちなみに、きーちゃんと3ちゃんは、そりゃそりゃ気ままに過ごしていますよ。
おい!ここは曲がりなりにも和室だぞ!という声も届かず、飼育箱(とよんでいるボロ段ボール箱)からすぐにバタバタと飛び出して、一日の過半を窓辺で過ごしている模様。
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のびのーび。
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わたしは、暇さえあればうんち拾い係の仕事に追われています。

そして、いよいよ手乗りキジになりそう。
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これからも、この子たちのことを、一緒に見守っていってやってください。
がんばって育てていきます。
がんばろうね、じーちゃん。
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by babamiori | 2010-06-01 21:23 | 生き物について
ネコ釣りには焼き鳥屋戦法で。
「くろとぴょん、また脱走した!」

三芳村の家に行くと、なぜか家の外に出たがる2匹。
万一のことを考えて家の中だけということにしているのですが、最近では鍵のかかっていないテラス窓や網戸を手で開けるようになってしまいました。
うーんあなどれない。

この日も、畑から戻ってくると2匹とももぬけの殻。

「どこ行った?探せ探せ!!」

こどもたちが一斉に飛び出して血眼で捜索をはじめるも、30秒であっけなく発見。
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せっかく脱走しても、なぜかいつも家のまわりからは離れない2匹であります。

「おうちにはいりなさーい」なんていう生ぬるいかけ声で戻ってくるわけはなく、わたしたちの顔を確認するやいなや「へっ、ノロマ」「つかまえてみろってんだ」とばかりに時速100キロ級でそのへんを走り回り、虫に飛びかかり、床下にもぐりこみ、人間を翻弄するのです。
でもその野生味溢れる姿が美しくて、つかまえるのがもったいなくなってしまうダメな飼い主。

家にしがみついてこっちを見るぴょん。
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くろは夏みかんの木にのぼって、そこから狙いを定めてジャンプ!の構え。(微調整のためお尻を小刻みにフリフリしてる最中。)
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いずれにしても駆け寄ったら届く範囲にいるんだけど、こっちが追いかければ絶対に逃げるわけで。
わたしはいつも「しーらんぺったんゴリラのケツの穴をカンチョー」と無視してニャンどもが不安になって寄ってくるのを待つのですが、こどもたちはキャーキャー大騒ぎでネコのケツを追いかける。まったく逆効果なのにね。

でもニャンどもも適当に間抜けです。
至近距離でのぞき込まれるくろ。
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だからと言ってつかまりはしません。また家の下にもぐっちゃった。
「もう追いかけないで放っておけば?お腹が空けば来るわよ」
そう進言すると、小3男子は考えたね。

台所でごそごそやったあと、何やら両手に持ちカチンカチン鳴らして、
「ぴょーーーーーん!!」

その音で、ガマンできずに出頭のぴょん。
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・・・あっけなく1匹釣れました。
b0128954_1616845.jpg

いつもニャンどもが食事に使っている食器のかちゃかちゃいう音をきくと、どうにもたまらなくなっちゃうらしい。愚かなれど、ういヤツじゃ。

ちょっと頭がよくて疑い深いくろは、それでも飛んではきません。
ニイニは自らデッキに行き、こんどは音+匂い攻撃。

「くろーーーーー!!」

すると、それまでヒトをおちょくるようにひらひらと追い手をかわしていたくろが「それならば」とひょっこり顔を出した。
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「イイ子だねー、でもバカだねー」というニイニの猫なで声に吸い寄せられ、「くれ、くれ」とのどを鳴らしてすっかり武装解除のくろ。
とたんに信頼しきった飼い猫顔にもどるあたり、くろのほうが知恵が深いとはいえ底が知れてるね。
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・・・2匹目も、ほどなく御用。

やーれやれ。まったく世話の焼けるニャンどもだ。
昔わたしが飼っていたシャム猫は、外に連れ出しても震えちゃってぜんぜん歩こうとしなかったけど、この子たちはノラの血が騒ぐんですかね。出たがりで仕方ありません。
特に三芳の空気はそそられるらしい。
ネコの鼻にはどんな匂いが届いているのだろう?


さて。
実は昨日から、2匹とも入院しています。
生後半年以上たったということで、去勢手術を受けたのです。
体はニューハーフになったくろとぴょん、今までよりまろやかになって帰ってくるのでしょうか?
ほっとするような、ちょっとかわいそうなような、複雑な気持ちです。
by babamiori | 2009-11-25 16:20 | 生き物について



ひょんなことから、南房総に8700坪の土地を手に入れてしまいました。平日は都心で建築ライター・コーディネーターとして働き、週末は南房総で野良仕事。ちょっとムリして始めてみた二重生活ですが、気付けば主客転倒で、どっちがメインの住まいかわからなくなっています。田舎暮らしの衝撃と感動、苦悩と快感をそのまま綴ります。 ニイニ中3、ポチン5年、マメ1年。

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